元管理職の35.3%が「想定外」の退任 26.7%が未経験職種へ 適応は二極化

最終更新日:2026.09.29

パーソル総合研究所は2026年9月25日、「元管理職の社内キャリアに関する調査」の結果を発表しました。

管理職を退任した人の35.3%が「想定外」の理由で役割を離れ、退任後のキャリアへの適応は高低に二極化していることが示されました。

ニュースの概要

調査は2026年6月16〜22日に、管理職を退任した50〜64歳の690人と、30〜59歳の現役管理職500人を対象に、調査会社のモニターを用いたインターネット定量調査として実施されたとしています。

退任の経緯では、「想定外」の理由で退任した人が35.3%、「想定より早く」退任した人が25.1%でした。

理由別では組織改編による退任で「想定外」との回答が81.0%に達し、役職定年や定年・再雇用による退任(約15%)と大きな差が出ています。

退任について会社からの説明が「なし」または「1か月以内」だった人は39.1%で、組織改編の場合は56.2%と高くなりました。

退任後の役割は「プレーヤー」が47.2%で最も多く、「サポーター」19.7%、「コーディネーター」18.7%、「メンター」13.5%が続きます。

全体の26.7%は未経験の職種へ移っており、サポーターでは42.6%、メンターでは17.2%でした。退任後の適応度は高適応群36.1%、低適応群34.6%と二極化しています。

分かれ目として示されたのは事前の理解と期待の明示で、新しい役割への事前理解が「高」の層は高適応が50.8%、「低」の層は高適応21.4%・低適応52.1%でした。

役割期待が明確に示された層の高適応は63.7%に上ります。一方で退任に向けて「特に準備なし」は37.2%、「極力考えないようにしていた」は20.9%でした。

元課長級では退任後の社内キャリアが平均11.1年続くとしています。

リスキリングドットコムの見解

以下は本メディアの見解です。リスキリングドットコムとしては、この調査の要点は「退任後に平均11.1年の社内キャリアが残る」という時間の長さにあると考えます。

退任後にプレーヤーへ戻る人が47.2%、未経験職種へ移る人が26.7%という数字は、マネジメント以外のスキルを改めて獲得し直す局面が多くの人に生じることを示しています。

ここが手つかずのままだと、経験豊富な層の力が発揮されない期間が長く続くことになります。適応を左右した要因が事前理解と役割期待の明示だった点も重要です。

退任の可否を伝える場ではなく、役職定年や組織改編の前段からキャリアの棚卸しと必要スキルのすり合わせを行う設計が求められます。

準備なしが37.2%という現状は、企業側が支援を組み込む余地が大きいことの裏返しとも言えます。

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