AI人材の準備不足が深刻 キンドリル調査が示すリスキリングの分岐点

最終更新日:2026.06.30

IT大手キンドリルが2026年6月25日に公表した「People Readiness Report 2026」で、自社の従業員がAI活用に「完全に対応できている」と答えた企業はわずか23%にとどまり、前年から6ポイント低下したことが分かりました。

AI導入は加速する一方で人材側の準備が追いついていない実態が浮き彫りになっています。

ニュースの概要

同レポートはグローバル企業を対象にした年次調査の第2弾です。AIを中核業務に組み込んだ、または広範に展開したと答えた企業は57%に達した一方、従業員が完全に対応できているとした企業は23%にとどまり、前年比6ポイントの低下となりました。

回答企業の79%は「AIの進化速度が自社の人材・ガバナンス・体制を上回る」と懸念を示しています。AI関連の重点目標のうち少なくとも1つを達成した企業は32%、2つとも達成したのは11%にとどまり、期待と実行の間に大きな隔たりがあることが示されました。

また52%が「AIスキルを持つ人材の確保が難しい」と回答しています。一方で、役割を再設計し変革を主導する「ペースセッター」と呼ばれる先進企業は全体の9%にとどまるものの、AIによる増収を実現する確率が1.5倍、製品・サービス革新で成果を出す確率が1.6倍高いという結果も出ています。

人への投資が成果を左右する分岐点になりつつあります。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、この調査が示す「導入は進むが人材が追いつかない」という構図を日本企業も他人事として捉えるべきではないと考えます。

注目したいのは、成果を出す企業が単に研修を増やすのではなく、役割そのものを再設計し変革管理に取り組んでいる点です。

AIスキルの習得は研修メニューの追加では完結せず、業務プロセスと評価制度の見直しと一体で進めることが重要です。

人材確保の難しさが指摘される今こそ、外部採用に頼るだけでなく社内人材のリスキリングと役割転換を経営課題として位置づける視点が求められます。

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