AI導入は79.0%も「AI Ready」に壁|データ基盤整備とリスキリングが課題

最終更新日:2026.07.09

AI Readyなデータ基盤整備とリスキリングの課題

AIの業務導入は進む一方で、その効果を左右するデータ環境の整備が追いついていない実態が、XAION DATAの調査で明らかになりました。

AIを部門以上のレベルで業務実装している企業は79.0%に達する一方、7割超がデータ分断や品質の不揃い、社外データとの統合不足に課題を抱えています。

ニュースの概要

XAION DATAは2026年7月2日、従業員1,000名以上の企業でAI・DX推進に関与する正社員200名を対象にした「AX(AIトランスフォーメーション)推進に関する実態調査」を発表しました。

調査は2026年5月11日から14日にかけて、インターネットで実施されました。

AIの業務実装フェーズでは、「全社横断でAIを業務プロセスに組み込んでいる段階」が39.0%で最多となりました。「部門単位でAIを業務の一部に組み込んでいる段階」30.5%、「AIが自律的に意思決定や業務実行を担う段階」9.5%を合わせると、79.0%が部門・全社レベル以上でAIを業務実装していることになります。

一方で、AI活用を支えるデータ環境には課題が残ります。DWHやデータレイク、データファブリックなどの社内データ統合基盤を導入・運用している企業は74.5%に達していますが、従来のデータ基盤がそのままAI活用に適しているとは限りません。

AI投資を進めるうえでのデータ整備課題として、「社内データが部門・システムごとに分断され、統合できていない」が76.5%、「データの形式・品質・更新頻度が不揃いで、AIが活用しづらい」が72.5%、「社外データとの統合ができていない」が73.5%にのぼりました。

データがAIにとって使える状態、いわゆる「AI Ready」に至っていない企業が多いことが示された形です。

実際に、社外データを社内データと統合し、AIの判断・分析に活用している企業は25.0%にとどまっています。一方で、統合できている企業では、76.0%が「AIの判断精度が向上した」と回答しており、データ整備の効果は明確に表れています。

AI導入の先にあるデータ基盤の質が、成果の分かれ目になりつつあります。

リスキリングドットコムの見解

今回の調査は、AI活用の成否が「モデルの性能」だけでなく、「データと、それを扱う人」に左右されることを示しています。

ツールを導入しても、部門ごとにデータが分断されていれば、AIの判断材料は限定され、成果はPoC止まりになりがちです。重要なのは、データを整える工程を担う人材の育成です。

データの品質や意味を理解し、部門を横断して連携できる人材、すなわちデータマネジメントやAIリテラシーを備えた層を社内に厚くすることが、AI投資を成果につなげる前提になります。

技術の導入と並行して、現場がデータを「使える資産」に変えるスキルを育てることが重要です。

AX(AIトランスフォーメーション)を実務の成果へ結びつけるには、AI Readyなデータ基盤の整備と、データを扱う人材のリスキリングを両輪で進める必要があります。

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