夏ボーナス平均33.6万円、不満74.8%|転職意欲61.4%で人材定着に課題

最終更新日:2026.07.13

夏ボーナスへの不満と転職意欲の高まりによる人材定着の課題

2026年夏のボーナスに対する働き手の不満が高まっています。カカクコムが運営する求人情報の一括検索サービス「求人ボックス」は、7月8日に「2026年 夏のボーナス実態調査」の結果を発表しました。

平均支給額は33.6万円で前年から9.0万円減少し、支給額に不満を感じる人は74.8%に達しました。ボーナスをきっかけに転職意欲が上がった人も61.4%にのぼり、処遇への納得感が人材定着を左右する要素になりつつあります。

ニュースの概要

調査は2026年6月15日から21日にかけて、求人ボックス会員のうち「正社員」に関する検索履歴がある人を対象に実施されました。そのうち、現在正社員として働く男女834名の回答を抽出しています。

2026年夏のボーナスの平均支給額は33.6万円となり、前年から9.0万円減少しました。支給額のボリュームゾーンは「20万円〜」が最多で、次いで「10万円〜」「30万円〜」が続いています。

支給額に対する満足度では、「やや不満」「とても不満」を合わせた不満派が74.8%に達しました。前年の60.0%から14.8ポイント増加しており、物価高が続くなかで、ボーナス額への不満が一段と強まっていることがうかがえます。

ボーナスの使い道では、「貯金」と「生活費の補填」が上位を占めました。加えて、「教育費」や「ローン返済」への支出も増えており、ボーナスが余暇や消費ではなく、家計を維持するための原資として使われる傾向が強まっています。

注目されるのは、ボーナスをきっかけに転職意欲が上がった人が61.4%にのぼった点です。転職時に重視するポイントでも「給料・ボーナス・待遇のアップ」が首位となり、確実な収入確保を求める姿勢が鮮明になっています。

ボーナスの多寡は、単なる一時金への満足・不満にとどまらず、人材の流動化や離職リスクに直結し始めています。企業にとっては、限られた原資のなかで、いかに納得感のある処遇と評価を示せるかが、人材定着を左右する局面に入っています。

リスキリングドットコムの見解

今回の調査は、働き手が「今の報酬で生活を維持できるか」「努力や成果が正当に評価されているか」を、より厳しく見ていることを示しています。

ボーナスへの不満と転職意欲の高まりは、賃金の絶対額だけでなく、成長実感と処遇の納得感が人材定着の鍵になっていることを示すものです。

原資が限られるなかで、一律の賃上げや賞与増額を続けるのは簡単ではありません。だからこそ企業には、スキルの向上や役割の拡大を、評価・処遇・キャリア機会に結びつける仕組みづくりが求められます。

従業員にリスキリングの機会を提供するだけでは不十分です。学び直しによって何ができるようになり、それがどのような役割や報酬、キャリア展望につながるのかを明確に示す必要があります。

待遇面の不満を放置すれば、離職リスクは高まります。一方で、成長の道筋と処遇の納得感を設計できれば、リスキリングは働きがいと人材定着を支える有効な施策になります。

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