資格取得支援に9割が期待も4社に1社が断念 「育てると辞める」不安

最終更新日:2026.07.16

資格取得支援制度に約9割の人事担当者が効果を期待する一方、約4社に1社が運用の継続を断念していることが、TACの実態調査でわかりました。

「育てると辞める」という不安も根強く残っています。

ニュースの概要

資格取得支援などを手がけるTACは2026年7月1日、「資格取得支援制度と従業員定着に関する実態調査」の結果を公表しました。

人事業務に携わる担当者111人を対象に、2026年4月に実施したものです。調査によると、人事担当者の85.6%が資格取得支援制度の効果に期待し、導入企業の83.6%が実際に効果を実感していると回答しました。

制度への評価は総じて高い一方で、運用面の課題も浮き彫りになっています。約4社に1社にあたる26.1%が制度の運用継続を断念しており、理想と現実のギャップが生じています。

背景には、支援して育成した社員が転職してしまうことへの懸念があり、「育てると辞める」という不安を82.9%の人事担当者が感じていると回答しました。

さらに47.7%が「資格取得後のキャリアパスや活用先が不明確であること」を課題として挙げています。人手不足のなかでリテンション(人材の引き留め)とエンゲージメント向上が経営の重要課題となるなか、育成投資を定着や活躍へどう結びつけるかが問われる結果となりました。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、「育てると辞める」という不安の裏返しにこそ、制度設計の要点があると考えます。

資格取得を支援して終わりにせず、取得したスキルを実務や新しい役割で活かせるキャリアパスを併せて用意することが、定着と学習意欲の両立につながります。

学びが処遇や登用に接続していれば、社員は自社で成長する意味を実感しやすくなります。断念する企業が一定数あるのは、制度単体で運用しているためではないでしょうか。

育成・配置・評価を連動させた設計が求められます。

出典元