職場のハラスメント経験78.5% 加害者は上司が半数超、指導との両立に課題

最終更新日:2026.07.17

職場でハラスメントを受けた経験がある人が約8割に上ることが、バリューファーストの調査で明らかになりました。

最も多いのはパワーハラスメントで、行為者の半数超は「上司」でした。

ニュースの概要

人事ポータルのHRプロは2026年7月16日、株式会社バリューファーストが実施した職場のハラスメントに関する調査結果を取り上げました。

調査は20代以上の男女400人を対象に行われたものです。職場でハラスメントを受けた経験が「ある」と回答した人は78.50%で、およそ8割に達しました。

年代別では50代が85.96%と最も高く、性別では女性が79.49%、男性が76.36%と、女性がやや上回っています。

受けたハラスメントの種類(複数回答)では、パワーハラスメントが253件で最も多く、経験者のおよそ8割がパワハラを受けた計算になります。

次いでセクシュアルハラスメントが74件、カスタマーハラスメントが53件と続きました。行為者については「上司」が52.50%で半数を超え、職務上の地位や優位性を背景としたハラスメントが多い実態が示されています。

注目されるのは、従業員側の受け止め方です。「ハラスメントを恐れて指導を避けるべきではない」とする回答が最も多く、指導そのものを否定するのではなく、伝え方や日頃の信頼関係を重視する意見が寄せられました。

ハラスメント対策が進む一方で、上司が指導に踏み込めなくなる、いわゆる「物言わぬ上司」化への懸念も浮かび上がっています。

企業には、ハラスメントの抑止と適切な指導の両立という難しい課題が突きつけられています。

リスキリングドットコムの見解

この調査で最も示唆的なのは、働く側が「指導を避けること」を望んでいるわけではないという点です。リスキリングドットコムとしては、ハラスメント研修を「やってはいけないこと」の周知にとどめず、管理職の指導スキルを育てる機会として設計し直すことを提案します。

行為者の52.50%が上司であるという結果は、裏を返せば管理職の関わり方が職場環境を大きく左右することを意味します。

部下の成長を促すフィードバックの伝え方、感情ではなく事実に基づく指摘、日常的な信頼関係の構築といった技術は、訓練によって身につけられるものです。

行為の禁止だけを強調すると、指導の萎縮を招き、結果として若手の育成機会が失われかねません。抑止と育成を一体で扱う設計が求められます。

出典元