高ストレス者率は宿泊・飲食が19%台で最多 61万人のデータで業種差鮮明

最終更新日:2026.07.17

ドクタートラストが約61万人のストレスチェックデータを分析したレポートを公表しました。高ストレス者率は「宿泊業・飲食サービス業」が2年連続で19%台と最も高く、業種による差が鮮明になっています。

ニュースの概要

株式会社ドクタートラスト(ストレスチェック研究所)は「2025年ストレスチェック全業種データ分析レポート」を公表し、人事ポータル『日本の人事部』が2026年7月17日に紹介しました。

分析対象は2025年に同社のストレスチェックを受検した609,757人(2,004の企業・団体)で、2020年度から2024年度までのデータとの比較も行われています。

全体の高ストレス者率は13.4%でした。業種別で最も高かったのは「宿泊業・飲食サービス業」で、2年連続の19%台となりました。

次いで「運輸業・郵便業」「製造業」が続いています。逆に低かったのは「公務」「不動産業・物品賃貸業」「学術研究・専門技術サービス業」でした。

職場環境の影響度を示す総合健康リスクでは、「運輸業・郵便業」「宿泊業・飲食サービス業」「医療・福祉」が高く、「複合サービス事業」「不動産業・物品賃貸業」「公務」が低いという結果でした。

2020年との経年比較では、最も改善幅が大きかったのは「不動産業・物品賃貸業」で4.4ポイントの改善となりました。

オンライン内見や電子契約といったデジタル化が業務負荷の軽減に寄与したと分析されています。一方、悪化幅が大きかったのは「金融業・保険業」の2.6ポイント、「宿泊業・飲食サービス業」の2.5ポイントでした。

人手不足が深刻な業種ほどストレス水準が高い傾向がうかがえます。

リスキリングドットコムの見解

このレポートで注目したいのは、改善幅トップの「不動産業・物品賃貸業」がデジタル化によって負荷を下げたと分析されている点です。

リスキリングドットコムとしては、メンタルヘルス対策を福利厚生の枠でとらえるのではなく、業務設計とスキル投資の問題として読み解くことが重要だと考えます。

ストレスの源泉が過大な業務量や非効率な手順にあるならば、相談窓口の設置だけでは水準は下がりません。デジタルツールを使って業務そのものを組み替えられる人材を現場に育てることが、結果的に健康リスクの低減につながります。

高ストレス者率が高い業種は人手不足が深刻な業種と重なっており、離職がさらに負荷を高める悪循環に陥りやすい構造です。

人材確保と業務改革を同じ課題として扱う視点が求められます。

出典元