人材育成・リスキリングが経営課題45% 人事部のAI日常活用39% パーソル総研

最終更新日:2026.08.03

パーソル総合研究所は2026年7月30日、「人事部トレンド定量調査2026」の結果を公表しました。人材確保に次ぐ経営課題として「人材育成・リスキリング」が45.3%で挙がり、人事部門自身によるAI活用も広がっていることが明らかになりました。

ニュースの概要

調査は2026年3月4日から16日にかけて、従業員300名以上の企業に勤める係長以上の正規雇用者と経営層2,000人を対象にインターネットで実施され、内資系企業に勤める1,934人分が分析されました。

経営上の課題を複数回答で尋ねた結果、最も多かったのは「人材確保・採用競争への対応」で53.9%でした。

次いで「人材育成・リスキリング」が45.3%、「DX・AI活用による業務変革」が38.2%と続き、人と組織の変革に関わるテーマが上位を占めています。

人事部門が抱える課題は2021年の調査と比べて重心が移り、採用中心から社員の定着・活躍支援へとシフトしていることも示されました。

メンタルヘルス対策や離職防止を挙げる企業が大きく増えています。人事部門自身のデジタル化も進み、部門内で日常的にAIを活用している企業は39.2%に達しました。

AI活用度が高い企業では、一般事務職を削減する見込みが42.5%、デジタル・IT職を増員する見込みが56.3%となり、職種構成の組み替えが始まっている状況がうかがえます。

賃上げについては「引き上げ予定・実施済み」が2022年の61.8%から2026年は73.0%へ拡大し、判断要因の最上位は物価動向(29.7%)でした。

さらに、人事部門の戦略的パフォーマンスが高い企業群は、低い企業群に比べて売上高・利益率がともに増加した企業の割合が高い傾向も報告されています。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、この調査で注目すべきは「人材育成・リスキリング」が経営課題の第2位に定着した点よりも、人事部門自身がAIの利用者になり始めた点だと考えます。

人事部内で日常的にAIを使う企業が約4割に達し、その企業ほど一般事務職の削減とデジタル・IT職の増員を見込んでいることは、人事が自らの業務変革を通じて要員計画の解像度を高めていることを示唆します。

育成計画を人事部門の年間行事として扱うのではなく、どの職種を減らし、どの職種へ人を移すのかという要員計画と一体で描くことが重要です。

また、人事の戦略的パフォーマンスと業績に相関が見られたことは、人事部門を経営の意思決定に接続できているかどうかが分岐点になることを示しています。

まずは自社の職種別の増減見通しを数値で描き、その差分を埋める学び直しの計画へ落とし込むところから始めることが求められます。

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