新卒の内定取消し80人で前年2.4倍 宿泊・飲食が27人と最多 厚労省

最終更新日:2026.08.31

厚生労働省は2026年8月28日、令和8年3月に卒業した新卒者の採用内定取消し等の状況を公表しました。

内定取消しは29事業所・80人で、前年(21事業所・34人)から人数で約2.4倍に増えています。

ニュースの概要

今回の公表は、令和8年7月末までに職業安定法施行規則第35条第2項に定める様式で事業主から通知された事項を取りまとめたものです。

採用内定取消しを行った事業所は29事業所、対象となった新卒者は80人でした。前年の令和7年3月新卒者は21事業所・34人で、事業所数で8事業所、人数で46人の増加となっています。

学校種別では大学生等が21事業所・66人、高校生が11事業所・14人で、中学生はいませんでした。取消しの理由別に見ると、「その他」が18事業所・38人で最も多く、次いで「経営の悪化」が9事業所・34人、「別会社移行」が1事業所・7人、「企業倒産」が1事業所・1人でした。

産業別では宿泊、飲食サービス業が4事業所・27人と人数で最多となり、情報通信業が2事業所・10人、その他サービス業が1事業所・9人と続きます。

企業規模別では300人以上が14事業所・45人と人数の過半を占め、99人以下が10事業所・30人でした。

地域別では南関東が11事業所・42人と集中しています。内定取消しを受けた80人のその後の状況は、就職済みが17人、就職活動中が1人、その他が62人と整理されています。

一方、入職時期繰下げは2事業所・2人にとどまり、前年の2事業所・93人から大きく減りました。事業主は新規学卒者の内定を取り消す場合、あらかじめ公共職業安定所へ通知することとされています。

厚生労働大臣は、2年度以上連続して行われたものや同一年度内に10名以上に対して行われたもの、十分な説明や就職先確保の支援を行わなかったときなどに該当する場合、その通知内容を公表できるとされています。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、この数字を景気の悪化そのものとしてではなく、採用計画と要員計画の接続の弱さを映す指標として読むことが重要だと考えます。

取消し理由で「経営の悪化」より「その他」が多い点は、業績以外の事情も少なくないことを示唆しており、個社ごとの検証が求められます。

人数の過半が従業員300人以上の事業所で生じている点も見過ごせません。採用は将来の要員計画を前提に決まりますが、事業構造の見直しが先に動けば、入社前の若手にしわ寄せが及びます。

外部採用に依存せず、既存社員のリスキリングで必要なスキルを内部から賄う設計を併せて持つことが、採用計画の振れ幅を抑える現実的な打ち手になると考えます。

これは当サイトの見解であり、個別企業の事情を評価するものではありません。

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