転職で賃金増40.8% 1割以上の増加は縮小 離職率13.7%に低下
最終更新日:2026.09.01
厚生労働省は2026年8月31日、令和7(2025)年「雇用動向調査」の結果を公表しました。転職で賃金が「増加」した人は40.8%と前年から微増した一方、「1割以上の増加」は28.2%と1.2ポイント低下しています。
ニュースの概要
調査は常用労働者5人以上を雇用する全国の主要産業の事業所から14,840事業所を抽出し、上半期9,277事業所・下半期8,807事業所から有効回答を得たものです。
上半期と下半期の結果を合算して年計として取りまとめています。2025年1年間の入職率は14.7%で前年と比べて0.1ポイント低下、離職率は13.7%で0.5ポイント低下しました。
入職者が離職者を上回る入職超過率は1.0ポイントとなり、前年から0.4ポイント拡大しています。就業形態別では、一般労働者が入職率12.0%・離職率11.4%で、入職率は0.2ポイント上昇、離職率は0.1ポイント低下しました。
パートタイム労働者は入職率21.7%・離職率19.9%で、いずれも前年から低下しています。産業別(一般労働者)では「宿泊業,飲食サービス業」が入職率24.4%・離職率21.5%と高く、「サービス業(他に分類されないもの)」が入職率21.4%・離職率20.3%で続きました。
転職入職者の賃金変動は、前職と比べて「増加」が40.8%(0.3ポイント上昇)、「減少」が31.0%(1.6ポイント上昇)、「変わらない」が25.5%です。
内訳では「1割以上の増加」が28.2%で1.2ポイント低下しました。前職を辞めた理由は、「その他」を除くと男性は「定年・契約期間の満了」16.1%、女性は「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」12.9%が最も多くなっています。
リスキリングドットコムの見解
リスキリングドットコムとして注目したいのは、賃金が増えた転職者の割合は横ばいでも、その増加幅は縮んでいるという点です。
「増加」は40.8%と0.3ポイント上昇した一方で、「1割以上の増加」は28.2%と1.2ポイント低下しました。
転職すれば大きく処遇が上がるという局面が一巡しつつある可能性を示す数字とみられ、外部労働市場からの採用だけに頼る人材確保は難しさを増していると考えられます。
離職率が13.7%まで下がり入職超過率が拡大したことは、企業から見れば人材を定着させやすい局面とも読めます。
女性の離職理由で労働条件が最多である点も踏まえると、賃金水準だけでなく働き方の設計と、社内で職務を変えられるリスキリングの受け皿づくりが定着の鍵になると考えます。
あくまで当サイトの見解ですが、採用計画と育成計画を切り離さずに設計することが求められます。



