AI導入の速さが人材・体制を上回る87% 組織文化の準備は17% キンドリル調査
最終更新日:2026.09.03
キンドリルは2026年9月2日、8カ国のリーダー1,100人を対象とした「キンドリル ピープル・レディネス・レポート2026」の日本に関する調査結果を公表しました。
日本企業の87%が、AI導入のスピードに人材や組織の適応が追いついていないと答えています。
ニュースの概要
調査は日本、ブラジル、フランス、ドイツ、インド、スペイン、英国、米国の8カ国で、CEOやCIOなどビジネス・テクノロジー分野のリーダー1,100人を対象に、2026年3月24日から4月30日にかけて実施されました。
日本の回答者では、AIを競争力の中核と捉える割合が28%(グローバル平均24%)、AI導入に対するリスク許容度が69%(同52%)と、いずれもグローバル平均を上回りました。
一方で「AI導入のスピードが人材・ガバナンス・運営モデルの適応を上回っている」と答えた割合は87%(同79%)に達しています。
準備状況を項目別に見ると、AI活用に向けて人材が十分に整っていると答えたのは22%(同23%)、組織文化が整っているは17%(同25%)、IT基盤が整っているは28%(同35%)にとどまりました。
組織文化とIT基盤はグローバル平均を下回っています。今後期待する取り組みでは、ITモダナイゼーションが37%(同29%)と高い水準を示しました。
また、AIエージェントが重要な意思決定を担うようになると予想する回答は88%に上る一方、「AIが日々の業務にまだ大きな影響を与えていない」とする回答も74%(同57%)を占めました。
同社は、現場に蓄積された知見や暗黙知とAIを融合させ、人とAIが協働しながら継続的に価値を創出できる組織へ進化できるかどうかが、AI時代の競争力を左右するとしています。
リスキリングドットコムの見解
リスキリングドットコムとしては、今回の調査で最も重い数字は、組織文化が整っているとの回答が17%にとどまった点だと考えます。
AIを競争力の中核と位置づける割合もリスク許容度もグローバル平均を上回っているにもかかわらず、人材・文化・IT基盤の準備がそろって低い水準にある。
ツールの導入が先行し、働き方や評価の見直しが後回しになっている構図がうかがえます。あくまで当サイトの見方ですが、AI研修の本数を増やすだけでは87%というギャップは埋まりにくいでしょう。
人事・経営層に求められるのは、職務や業務プロセスの再設計と、AIを使う権限と責任の所在を明確にする仕組みづくりです。
学びの機会と、学んだスキルを実際に使える場や評価とを一体で設計することが重要になります。



