微経験人材の採用経験63.9% 転職志向は「横展開型」53.0% マイナビ調査
最終更新日:2026.09.16
マイナビは2026年9月16日、「『微経験人材』の転職・採用実態調査」の結果を公表しました。募集条件を満たすほどの実務経験はないものの関連経験を持つ人材を「微経験」と定義し、企業の63.9%が採用経験ありと回答しています。
ニュースの概要
株式会社マイナビ(マイナビキャリアリサーチラボ)は2026年9月16日、「『微経験人材』の転職・採用実態調査」を公表しました。
同社は「微経験」を、募集条件を満たすほどの実務経験はないものの、応募職種や業務に関連する経験を有していることと定義しています。
調査は2026年7月1日から7月15日にインターネットで実施され、直近1年間に転職活動をした20代〜50代の正社員1,500名(転職者500名・転職活動者1,000名)と、中途採用担当者1,600名が対象です。
個人側では、近い分野へ移る「横展開型」を志向する人が53.0%と過半数を占め、同分野での転職を望む「踏襲型」は36.5%、新分野に挑む「挑戦型」は10.5%でした。
実際に転職した人では横展開型42.8%、踏襲型41.0%、挑戦型16.2%となっています。
企業側では、微経験者を採用した経験があるとの回答が63.9%に達しました。採用理由は「経験者と並行して採用したかった」が45.1%、「経験者採用が難しく対象を広げた」が27.3%です。
採用の決め手は「コミュニケーション能力が高かった」37.9%、「主体性があった」35.8%が上位でした。
採用に満足していると答えた企業は73.4%(「そう思う」27.6%+「ややそう思う」45.8%)。メリットは「自社の企業文化や社風になじみやすい人材を採用できる」43.4%、「採用対象となる人材の幅を広げられる」「主体性のある人材を採用できる」が各40.4%です。
一方で、期待していたスキルとのギャップや、入社後の教育やOJTに想定以上の時間がかかったという不満も目立ったとしています。
同社の研究員は、企業・個人の双方で「微経験」のニーズが広がっており、企業はスキルだけでなく成長意欲や企業文化への適応力にも期待していると指摘しています。
そのうえで、ミスマッチを防ぐために採用時の期待値を丁寧にすり合わせることが重要だとしています。
リスキリングドットコムの見解
リスキリングドットコムとしては、この調査結果を「未経験採用の拡大」ではなく「隣接スキルの再評価」として読むことを提案したいと考えます。
志向の過半が横展開型である事実は、多くの人が全くの異分野ではなく、手持ちの経験を足場にした移動を選んでいることを示すものです。
企業にとっての示唆は、求人要件を職種名や年数で切るのではなく、必要なスキルを要素に分解し、どこまでが入社後に補える範囲かを明示することにあると考えます。
同時に、教育やOJTに想定以上の時間がかかったという不満は軽視できません。微経験採用は採用施策である前に育成施策であり、入社後90日の学習計画とメンターの配置を設計できない企業では、満足度は再現しにくいと考えます。
個人の側も、自分の経験のどの部分が次の職種に転用できるかを言語化しておくことが、選考での評価につながると見ています。



