教育訓練給付制度とは【2026年最新】3種類の給付率・対象条件・申請の流れを解説

最終更新日:2026.10.09

「会社の研修ではなく、自分で選んだ講座を受けたい」。そんなとき、受講費用の一部が戻ってくるのが雇用保険の教育訓練給付制度です。

2024年10月に給付率が引き上げられ、最大80%まで支給される仕組みになりました。この記事では、制度の3種類の違い、対象になる人の条件、申請の流れを、厚生労働省の資料にもとづいて整理します。

教育訓練給付制度とは?3種類の違い

教育訓練給付制度は、働く人や離職した人が、厚生労働大臣の指定した講座を受講・修了した場合に、本人が支払った受講費用の一部が支給される制度です。

対象講座は目的に応じて、次の3種類に分かれています。

種類対象講座のイメージ本体給付最大給付率(上限)
一般教育訓練雇用の安定・就職の促進に資する講座20%(年間上限10万円)20%(年間上限10万円)
特定一般教育訓練速やかな再就職や早期のキャリア形成に資する講座40%(年間上限20万円)50%(年間上限25万円)
専門実践教育訓練中長期的なキャリア形成に資する専門的・実践的な講座50%(年間上限40万円)80%(年間上限64万円)

2024年10月1日以降に受講を開始した人から、特定一般では「資格取得+就職・雇用」で10%(年間上限5万円)、専門実践では同条件で20%(年間上限16万円)の追加給付があります。

専門実践ではさらに、修了後の賃金が受講前から5%以上上昇した場合に10%(年間上限8万円)が上乗せされ、合計で最大80%になります。

専門実践の10年間の支給上限は、原則192万円です。

対象になる人の条件

基本の条件は、受講開始日時点で雇用保険の被保険者であること、または離職日の翌日から受講開始日まで1年以内であることです。

加えて「支給要件期間」(同じ事業主の下などで雇用保険に加入していた期間)が原則3年以上必要です。初めて給付を受ける場合は、当分の間2年以上で足ります。

注意したいのは、過去に給付を受けたことがある場合です。その受講開始日より前の加入期間は通算されないため、再び受給するには、前回の受講開始日以降に3年以上の加入期間が必要になります。

自分が対象かどうかは、ハローワークで「支給要件照会」をすると確認できます。

申請から受給までの流れ

専門実践教育訓練を例に、受講前から受給までの大きな流れをまとめます。一般・特定一般では、手続きの時期や必要書類が異なる部分があるため、最新の手順は必ず公式で確認してください。

  1. ハローワークで支給要件照会を行い、自分が対象になるかを確かめる
  2. 対象講座を探し、受講前にキャリアコンサルティングを受けてジョブ・カードを作成する(専門実践の場合)
  3. 原則として受講開始日の2週間前までに、ハローワークで受給資格の確認を受ける
  4. 講座を受講し、受講費用を自分で支払う(領収書などは保管しておく)
  5. 6か月ごとの支給単位期間、または修了後に、受講証明書などを添えてハローワークへ支給申請する
  6. 資格取得・就職、賃金上昇の要件を満たした場合は、追加給付を申請する

追加給付の申請には期間が定められています。たとえば専門実践の賃金上昇による追加給付は、就職等から6か月を経過した日から6か月以内が申請期間です。

見落とすと受け取れないため、ハローワークからの通知を確認しましょう。

講座を選ぶときの注意点と、新設の休暇給付金

給付の対象は、あくまで指定を受けた講座の受講費用(教育訓練経費)のうち本人が支払った分です。講座の指定は更新されるため、受講を決める時点で指定が有効かを必ず確かめてください。

また、給付額が一定額(4,000円)を超えない場合は支給されません。

なお、2025年10月1日には「教育訓練休暇給付金」が創設されています。離職せずに教育訓練に専念するため、無給の教育訓練休暇を取る人の生活費を支える仕組みです。

要件や給付日数は、被保険者期間などによって変わります。利用を検討する場合は、厚生労働省やハローワークの最新の案内を確認してください。

リスキリングドットコムの視点

ここからは編集部の見解です。給付率が最大80%に上がったことで、個人が自分のキャリアのために学ぶ際の費用面のハードルは、以前より下がったといえます。

一方で、追加給付には資格取得や就職、賃金上昇といった条件があり、「受講すれば必ず8割戻る」わけではありません。

企業の人事担当者にとっては、会社が用意する研修だけでなく、社員の自律的な学びを制度面から後押しする選択肢として、社内で周知しておく価値がありそうです。

受講前の確認と手続きの期限管理が、受け取りの分かれ目になります。

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