カスハラ被害「ある」企業15.3%、対策未着手は約3割 帝国データバンク調査

最終更新日:2026.10.27

帝国データバンクは2026年10月26日、カスタマーハラスメント(カスハラ)に関する企業の実態調査(2026年9月)の結果を公表しました。

直近1年以内にカスハラ被害が「ある」企業は15.3%で、カスハラ対策に「取り組みあり」(予定を含む)は68.9%でした。

防止措置が全事業主に義務付けられた10月1日直後のデータとして、対策の進み具合が分かる内容です。

ニュースの概要

調査は2026年9月14日〜30日にインターネットで実施され、全国2万2,095社のうち1万235社が回答しました(回答率46.3%)。

直近1年以内にカスハラ被害が「ある」と答えた企業は15.3%で、前回の2024年6月調査(15.7%)から0.4ポイント減りました。

「ない」は67.2%、「分からない」は17.5%です。

規模別では、被害が「ある」は大企業で23.9%、中小企業で13.8%でした。業界別では小売が31.1%で最も高く、金融26.8%、不動産21.4%、サービス20.3%と続きます。

顧客と直接接する業界ほど割合が高い傾向です。

対策に「取り組みあり」(予定を含む)は68.9%、「特に取り組んでいない」は29.7%でした。規模別の「取り組みあり」は大企業82.6%、中小企業66.5%です。

内容(複数回答)は「従業員への企業方針・対応ルールの周知」37.8%、「カスハラを容認しない企業方針の策定」28.6%、「相談・通報窓口の設置」27.2%が上位でした。

相談窓口の設置は大企業51.7%に対し中小企業23.0%と差があります。「再発防止策の実施」は全体で8.1%、「顧客・取引先への方針の周知」は6.8%にとどまりました。

2026年10月1日からは、改正労働施策総合推進法により、カスハラの防止措置がすべての事業主に義務付けられています。

リスキリングドットコムの見解

ここからはリスキリングドットコムとしての見解です。義務化の時点で約3割の企業が「特に取り組んでいない」と答えている点は、特に中小企業にとって早めの確認が必要なサインだと考えます。

方針を作って周知するだけでなく、相談窓口や事実確認の手順など「実際に起きたときに動ける仕組み」まで整えることが求められます。

また、ルールを現場で使えるようにするには、管理職や接客担当者への研修が欠かせません。どこからがカスハラか、どう記録し誰に引き継ぐかをロールプレイで身につけると、従業員の安心につながります。

顧客や取引先への方針の周知が6.8%と少ない点も、今後の課題の一つといえるでしょう。

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