AIが労働市場を二極化 PwC調査に学ぶAI時代の人材・スキル戦略

最終更新日:2026.06.26

世界的な会計・コンサルティングファームのPwCが2026年6月15日、最新の「2026 Global AI Jobs Barometer」を公表しました。

AIが労働市場を二つの軌道に分け、人間ならではのスキルを持つ人材ほど報われる構図が鮮明になっています。

ニュースの概要

調査は27カ国・6大陸の求人広告10億件超を分析したものです。PwCはAIが労働市場を「専門職化(professionalised)」と「民主化(democratised)」という二つの軌道に分けていると指摘しています。

AIが定型業務を自動化し人間の専門性や判断が一段と際立つ専門職化の職種は、AIによって非専門家でも担いやすくなる民主化の職種に比べ、求人数の伸びが2倍、賃金の伸びが42%速いという結果でした。

AIスキルを持つ人材の賃金プレミアムは平均62%に達し、前年の57%から上昇しています。AI固有のスキルを求める求人は年69%増と、求人市場全体の伸び(9%増)の約8倍のペースで拡大しました。

AIの影響を受ける企業の労働生産性は2018年から2025年にかけて34%向上し、上位2割の企業では163%に達しています。

注目すべきは若手への影響で、AIにさらされるジュニア職ではリーダーシップや判断など従来は上位職に求められたスキルを要求される割合が7倍に高まり、こうした求人は2019年比で35%増えています。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、賃金や機会の差を生むのは「AIに置き換えられるかどうか」ではなく「AIを使って専門性をどこまで高められるか」だという点に注目します。

日本企業のリスキリング投資も、ツールの操作研修にとどめず、判断力や対人折衝、リーダーシップといった人間固有の力と掛け合わせる設計が求められます。

若手育成においても、定型業務がAIに移る分、早い段階から思考力や責任を持って意思決定する経験を積ませることが重要です。

AIを前提に職務を再設計し、専門性で勝負できる人材を計画的に育てる視点が経営に問われています。

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