生成AI「使いこなせない」管理職3割 社内格差が映す育成の新課題
最終更新日:2026.06.29
生成AIを業務に導入した企業でも、管理職や経営層ほど使いこなせていない――。コーレ株式会社が管理職1008名に実施した調査から、社内でAI活用の格差が広がり始めている実態が浮かんだ。
ニュースの概要
調査はコーレが2026年1月に実施し、業務に生成AIを導入している企業の管理職・マネージャー1008名が回答した。
利用ツールはChatGPTが57.7%で最多、Geminiが39.3%、Microsoft Copilotが30.3%と続く。
主な用途は文書作成が63.1%、情報収集・要約が51.4%、アイデア出しが37.4%で、導入目的は「業務の時間短縮・効率化」が66.2%と突出した。
注目されるのは社内の習熟格差だ。「使いこなせていない層」として挙げられたのは、課長・リーダー職が29.3%、経営層が26.8%、一般職が25.6%の順で、現場を率いる管理職や経営層の遅れがむしろ顕著だった。
さらに約7割が「AIを使いこなせない人による業務上の支障」を実感していると回答した。一方で投資意欲は強く、約9割が今後のAI予算の増額に前向きと答えている。
AIの導入そのものよりも、組織全体で使いこなす力をどう底上げするかが、次の課題として鮮明になった格好だ。
なお本調査は企業発表に基づくもので、対象は生成AI導入済み企業に限られる点に留意したい。
リスキリングドットコムの見解
リスキリングドットコムとしては、この結果が示す「管理職・経営層の習熟遅れ」を軽視すべきではないと考えます。
AI活用の旗を振る立場の人材が使いこなせていなければ、現場への投資判断も評価設計も的を外し、組織全体の定着が滞ります。
一般社員向けの研修に加え、意思決定層が自ら手を動かして体感する場づくりが急務です。AIを使える人と使えない人の差は、やがて評価や処遇の格差にもつながりかねません。
重要なのは、ツールの配布で終わらせず、役割ごとに求めるスキルを定義し、学びを実務と評価に接続することです。
投資意欲が高い今こそ、育成設計に踏み込む好機といえます。



