AI時代の雇用転換へ5億ドル 米RAISE USが官民でリスキリング始動
最終更新日:2026.07.06
AIによる雇用への影響が世界的な関心を集めるなか、米国で大手テック企業と行政経験者が手を組む大規模なリスキリング構想が動き出しました。
非営利団体「RAISE US」が5億ドル超の資金を確保したと2026年6月に発表しました。
ニュースの概要
RAISE USは、前米商務長官のジーナ・ライモンド氏を最高経営責任者、前インディアナ州知事のエリック・ホルコム氏を共同設立者として立ち上げられた非営利団体です。
AIの普及で職を失ったり、業務が大きく変化したりする労働者の再訓練と職業転換を支援することを目的に掲げています。
すでに5億ドル超の資金を確保し、最終的には10億ドルを目標としています。中心的な出資者はAmazon、Anthropic、Microsoft、OpenAI Foundationで、Bank of America、IBM、Cisco、Mastercard、ServiceNow、Workday、ロックフェラー財団なども名を連ねます。
まずアーカンソー、コネチカット、メリーランド、ユタの4州で実証を始め、AIを活用したキャリア相談、見習い訓練、より低い賃金で再就職した人への賃金補填、失業を回避するための時短補償などを提供します。
企業の民間資金と慈善資本を組み合わせ、公的な職業訓練を補完する新しい官民連携のかたちとして注目されています。
リスキリングドットコムの見解
リスキリングドットコムとしては、AIを開発する企業自らが、その影響を受ける労働者の再訓練に大規模な資金を投じる点に大きな意味があると考えます。
技術の恩恵と痛みの両方に向き合う姿勢は、日本企業にとっても示唆に富みます。特に、賃金補填や時短補償など「学び直しの間の生活を支える仕組み」を組み込んでいる点が重要です。
スキルを身につけよと促すだけでなく、移行期のリスクを社会全体で分担する設計が、リスキリングを実効あるものにします。
公的支援の先細りが指摘される日本でも、企業・行政・教育機関が資金と役割を持ち寄る連携モデルが求められます。



