企業のAI活用、明確な成果は16.4%─データ基盤の整備が成否を分ける

最終更新日:2026.07.22

企業のAI活用への期待が高まる一方、明確な成果を得られている企業は16.4%にとどまることが、株式会社primeNumberの「AI・データ活用実態調査2026」で明らかになりました。

AIへの期待と成果に約49ポイントの差

調査は2026年6月、企業でAI・データ活用に携わる担当者373人を対象に実施されました。

AI・データ活用によって「劇的な変革」または「大きな改善」を期待する割合は64.9%でした。一方、「明確な成果が得られている」とした回答は16.4%で、期待と成果には約49ポイントの開きがあります。

成果との関連が示されたのが、データ基盤の整備状況です。明確な成果が出ている企業では、データ基盤を全社で統合済みとした割合が26.2%に達し、その他の企業の2倍以上でした。

ただし、回答企業全体で全社的なデータ統合を実現できている割合は13.9%にとどまります。調査ではデータ基盤の成熟度とAI成果に相関が確認されていますが、データ統合が直接成果を生んだとする因果関係までは示されていません。

AI投資が先行し、データ整備は後回し

今後12カ月の優先投資領域では、「生成AI・エージェント型AIの開発・運用」が43.4%で最多でした。「データ統合・パイプライン整備」は21.7%にとどまっています。

さらに、生成AIやAIエージェントを優先する回答者の60.5%は、データ統合、データカタログ、DWH・データレイク強化のいずれも優先投資に選んでいませんでした。AIの導入が先行し、成果を支えるデータ整備が後回しになっている構図が見えます。

リスキリングドットコムの見解

AIの成果を高めるには、ツールの操作研修だけでは不十分です。社内データの意味や所在を理解し、品質を確認しながら業務に活用できる人材が必要です。

企業には、AIリテラシーと並行して、データリテラシー、データ品質、アクセス権限、管理責任を学ぶ機会を設けることが求められます。

AI投資の評価も、利用人数や生成回数だけでなく、データの統合状況、業務時間の削減、意思決定の精度、売上や顧客満足度への影響まで確認する必要があります。

技術、人材、データガバナンスを一体で整備できるかが、AIを一時的な実証実験で終わらせず、事業成果につなげる鍵になります。

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