猛暑で企業の5割に業務支障、87.8%が対策 帝国データバンク調査

最終更新日:2026.07.23

猛暑・酷暑によって業務に支障が出た企業が50.0%に上ることが、帝国データバンクの調査で明らかになりました。企業の87.8%が暑さへの対策を実施・強化するなど、猛暑は従業員の安全だけでなく、生産性や事業継続を左右する経営課題となっています。

建設では73.6%が業務への支障を回答

調査は2026年7月10日から14日まで、全国の企業を対象にインターネットで実施され、1,194社から有効回答を得ました。

猛暑日や酷暑日に「大きな支障が出た」と答えた企業は6.5%、「やや支障が出た」は43.5%で、合計50.0%でした。

業界別では、屋外作業の多い建設が73.6%、農・林・水産が66.7%と高く、作業効率の低下や熱中症の発生、勤務時間の変更などが課題となっています。

87.8%が暑さ対策を実施・検討

直近1~2年に猛暑・酷暑対策を始めた、または強化・拡充した企業などは87.8%でした。

具体策は「水分・塩分補給品の支給」が61.2%で最多。「空調設備や遮熱シート、扇風機の使用・増設」が47.8%で続きました。

大企業では「熱中症予防・重篤化防止の学習と周知」が61.2%と高く、中小企業では休憩時間の延長、臨時休暇、就業時間の短縮といった運用面の対策が比較的多くみられます。

2025年6月には改正労働安全衛生規則が施行され、一定の高温環境で長時間作業を行う場合、報告体制の整備、対応手順の作成、関係者への周知が事業者に義務付けられました。すべての職場に一律で同じ措置を求める制度ではなく、作業環境や時間などの要件に基づく対応です。

リスキリングドットコムの見解

猛暑対策は、飲料や設備を用意するだけでは完結しません。管理職や現場リーダーが体調変化を把握し、作業の中断、休憩、緊急連絡を適切に判断できる体制が必要です。

企業には、熱中症対策を安全教育や現場リーダー育成の一環として位置付け、設備投資と勤務ルールを組み合わせることが求められます。

特に建設、物流、農林水産など人手不足が深刻な業界では、安全に働ける環境の整備が、従業員の定着や採用競争力にも影響します。対策を法令対応のコストだけでなく、人的資本と事業継続を守る投資として捉える視点が重要です。

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