生成AI投資拡大でも人員削減見込みは約14% 管理職46.5%がシャドーAI利用
最終更新日:2026.08.12
生成AIへの投資が拡大する一方、国内企業では人員削減には直結していないことが、角川アスキー総合研究所の調査で明らかになりました。その一方、会社が公式に認めていないAIツールを業務で使う「シャドーAI」は管理職の46.5%に達しています。
AI投資拡大でも人員削減は約14%
角川アスキー総合研究所は2026年8月10日、8月20日発売予定の『AI白書2026』に収録する「企業における生成AI導入の投資・統制・成果実態調査」を公表しました。
調査は、上場企業または従業員300人以上の非上場企業に勤める経営者・役員・従業員310人を対象に、2026年4月24~25日に実施されました。
AI投資を「増やす」と見込む企業と「横ばい」の企業では、間接部門の人員を「減少する」と見込む割合はいずれも約14%でした。少なくとも今回の調査では、AI投資の拡大と人員削減が直結する傾向は確認されていません。
管理職の46.5%がシャドーAIを利用
一方、会社公式ではないAIツールを業務で利用した経験がある割合は、課長以上の管理職で46.5%、係長以下の一般社員で38.1%でした。
全社共通のAIガイドラインを整備している企業でも、シャドーAIの利用経験は46.9%に上ります。さらに45.1%が「ルールが現場の実態に追いついていない」と回答しました。
上場企業と非上場企業の差もみられます。AI投資の増加見込みは上場企業80.1%、非上場企業50.0%。投資効果を定量的に把握できている割合も37.0%対13.7%で、約2.7倍の差がありました。
リスキリングドットコムの見解
今回の結果で注目したいのは、AI活用の課題が「導入するかどうか」から「安全に業務へ組み込めるか」へ移っている点です。
シャドーAIを防ぐために禁止事項を増やすだけでは、現場との乖離が広がる可能性があります。企業には、安全に利用できる公式ツールを整備するとともに、部門ごとの利用場面、入力してよい情報、出力の確認方法を具体的に教育することが求められます。
また、AIで削減できた作業時間を、そのまま人員削減の議論につなげるのではなく、顧客対応、企画、学習など付加価値の高い業務へ再配分する視点も重要です。
AIガバナンスと人材育成を別々に進めず、「何をAIに任せ、何を人が判断するのか」を業務単位で設計できる人材を育てることが、AI投資を成果につなげる鍵になります。



