AIリテラシー教育が最重点34.2% 学ぶ時間なしが最大の壁37.6% ガートナー調査

最終更新日:2026.08.20

ガートナージャパンは2026年8月17日、従業員のデジタル・スキル教育に関する調査結果を発表しました。

テクノロジによる職場変革で重要な取り組みとして「デジタル/AIリテラシー教育の強化」が最多となる一方、教育の最大の課題は「業務が忙しく学ぶ時間がない」ことでした。

ニュースの概要

調査は2026年4月、国内企業400社超を対象に実施されたものです。テクノロジによるワークプレース(職場)変革において重要と考える取り組みを尋ねたところ、「デジタル/AIリテラシー教育の強化」が34.2%で最も多く挙げられました。

次いで「従業員のモチベーション向上」が31.8%、「AIと共生する働き方や仕事の再設計」が31.3%、「働き方の可視化と組織改善」が30.3%と続いています。

上位に並んだのは、いずれもツールそのものではなく「人」に軸足を置いた施策です。

変化が顕著なのは順位の入れ替わりです。2025年4月の同種の調査で2位だった「テクノロジの積極活用」は、2026年の調査では9位まで後退したとしています。

新しい技術を導入すること自体よりも、従業員がそれを使いこなせる状態をつくることに関心が移りつつある構図がうかがえます。

一方で、従業員向けデジタル・スキル教育の課題も挙げられています。最も多かったのは「業務が忙しく学ぶ時間がない」で37.6%でした。

以下、「学んだ内容が実際の業務に結び付かない」が25.7%、「教育方法が適切でない」が23.1%と続きます。

教育の必要性は認識されているものの、時間の確保と業務への接続という運用面で壁に直面している企業が少なくないことを示す結果です。

ガートナーは、従業員のデジタル能力が将来の競争力を左右するという認識から、企業が人を中心とした施策とAIリテラシーを優先するようになっているとの見方を示しています。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、この調査で注目すべきは34.2%という数字そのものより、「最重要施策」と「最大の障壁」がきれいに噛み合っていない点だと考えます。

AIリテラシー教育を最優先に掲げながら、その教育が進まない理由の1位が「学ぶ時間がない」であるなら、研修メニューを増やしても解決しません。

必要なのは、学習時間を業務時間の中に制度として組み込むことです。業務削減とセットで学習時間を設計し、上長の評価項目に部下の学習機会確保を入れる。

こうした運用設計がなければ、教育投資は現場の善意頼みになります。

また「学んだ内容が業務に結び付かない」が25.7%という点も重要です。汎用的なAI講座ではなく、自社の実際の業務プロセスを教材にする設計が求められます。

学びを業務に埋め込めるかどうかが、次の競争力の差になるとみています。

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