AIで生産性向上、日本57%・世界81% 従業員の50%「リスキリングは自力」|アクセンチュア調査

最終更新日:2026.08.20

アクセンチュアは2026年8月19日、グローバル調査「Pulse of Change」の日本向け結果を発表しました。

AI投資に前向きな経営層と、効果を実感できていない従業員との間に大きな開きがあることが示されています。

ニュースの概要

調査は2026年4月から6月にかけて20か国・19業種の経営層3,000名と従業員3,000名を対象に実施され、うち日本は経営層100名・従業員100名です。

今後12か月でAIへの投資を拡大すると答えた日本の経営層は78%で、グローバル平均の82%と大きな差はありませんでした。

一方、AI活用によって全社的かつ持続的なビジネス成果を「すでに実現できている」とした日本の経営層は13%にとどまり、グローバル平均の23%を下回りました。

AI関連の取り組みが定量的な成果を生むことに「十分または高い自信がある」との回答も日本は48%で、グローバル平均55%に届いていません。

差はさらに従業員側で大きく開きます。「AIによって生産性が向上した」と実感した日本の従業員は57%で、グローバル平均81%と24ポイントの開きがありました。

「仕事の満足度が向上した」も日本48%に対しグローバル平均71%です。スキル形成の面では、「企業によるリスキリングには頼れず、自力で行う必要がある」と考える日本の従業員が50%(グローバル平均45%)に達しました。

経営層側では、AI人材の獲得・育成の難しさを挙げた日本の回答が64%(同62%)、若手に求められるスキルが変化していると認識する回答が87%(同85%)に上る一方、AIによって新しい職種が生まれる可能性が高いとしたのは60%(同73%)、若手の採用を増やす意向は41%(同52%)にとどまりました。

アクセンチュアは、学びや役割の移行を支える環境を企業が整えることが、AI投資を持続的な競争力へ転換する鍵になるとしています。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、この調査で最も重く受け止めるべき数字は、生産性向上の実感が57%にとどまった点よりも、従業員の半数が「リスキリングは自力で」と答えた点だと考えます。

あくまで一つの見立てですが、投資判断が先行し、学びと役割の設計が後追いになっている状態がここに表れているのではないでしょうか。

ツールを配るところまでは進んでも、誰のどの業務をどう変えるのかが示されなければ、実感は生まれにくくなります。

若手に求められるスキルの変化を87%が認識しながら、新職種創出の見通しが60%と低いことも気がかりです。

まずは職務を棚卸しし、AIで置き換わる作業と、人が担う判断・調整の領域を分けて示すことが求められます。

学ぶ時間を業務として確保し、習得したスキルの活かし先を配置や評価に接続することが重要です。

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