世界の若年失業率12.4%に上昇 若者の職の6.1%がAI影響下 ILO報告

最終更新日:2026.08.24

国際労働機関(ILO)は2026年8月11日、報告書「世界の雇用情勢―若者編 2026年版」を公表し、2025年の世界の若年失業率が12.4%に上昇したと明らかにしました。

労働政策研究・研修機構(JILPT)も2026年8月にこの内容を日本語で紹介しています。

ニュースの概要

ILOの報告書によると、2025年の15〜24歳の若年失業率は12.4%で、失業者数は約6,700万人にのぼりました。

JILPTの紹介によれば2023年は12.3%で、わずかながら悪化しています。就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない「NEET」の割合も20.0%となり、対象者は2億5,700万人を超えました。

NEETは女性に偏っており、女性が27.4%、男性が13.1%と大きな差があります。地域別ではアラブ諸国が26.2%、北アフリカが22.6%と高く、サハラ以南アフリカは8.4%と低い水準です。

ILOが特に注意を促しているのは高所得国の変調で、北米の若年失業率は2023年の8.3%から2025年は9.8%へ上昇し、欧州(北部・南部・西部)は15%となっています。

報告書は、事務・サービス・販売・製造といった中程度のスキルを要する職種が縮小し、若者が最初に就く「入口の仕事」が得にくくなっていると指摘しています。

さらに、15〜29歳の若者が就いている仕事の6.1%が、AIによる変化の影響を受けやすい職業に該当するとしています。

ILOのウングボ事務局長は、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)に就けない世代は将来を描きにくくなると述べ、若年雇用対策の強化を訴えています。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、この報告を「海外の話」で終わらせない視点が重要だと考えます。報告書が示す構図は、定型的な中程度スキルの職務が縮小し、若手が経験を積む入口が細るというものです。

これは、OJTで育てる前提が崩れかけている日本企業にも通じる論点です。意見として申し上げれば、企業側が取るべき対応は採用要件を引き上げて「即戦力」を探すことではなく、入口の職務を意図的に設計し直すことではないでしょうか。

AIに任せる作業と、若手に経験させる仕事を切り分け、生成AIの活用を前提とした育成プログラムに組み替える発想が求められます。

なお、AI影響の6.1%という数値はあくまで職業構成に基づく推計であり、そのまま雇用喪失を意味するものではない点には留意が必要です。

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