生成AI研修の受講2.3倍 DX概論は60.7%減 企業研修トレンド2026

最終更新日:2026.08.27

企業が実際に「何を学んでいるか」の重心が、生成AIの概論から実務スキルへ移りつつあります。ビズアップ総研が2026年8月26日に公表した調査で、生成AI関連研修の受講が前年比125.2%増となる一方、DX概論は60.7%減と大きく落ち込んだことが分かりました。

ニュースの概要

株式会社ビズアップ総研は2026年8月26日、eラーニングサービス「e-JINZAI」の視聴ログ約1,000万件を分析した「企業研修トレンド2026年度版」を公表しました。

延べユーザー数は12万人を超え、2025年の通年実績と2026年1〜6月の受講実績(年間換算)を比較しています。

実際の受講データにもとづく分析で、企業研修の需要がどこに動いているかを示した内容です。

研修分野のシェアは、ハラスメントが23.8%で最大、次いで生成AI・DXが19.5%、階層別基礎研修が14.7%、メンタルヘルス・健康が13.0%と続き、上位4領域で全体の71.0%を占めました。

生成AI・DX領域の内訳では、生成AI関連全体が前年比125.2%増、なかでもプロンプト理解研修が923.6%増と突出しています。

一方で「DX概論」は60.7%減、「PowerPoint入門編」は56.7%減と、概念理解型や基礎操作型の講座は縮小しました。

同社はこの動きについて、生成AIが従来のブーム段階から実務的な活用の段階へ移行しているとしています。

最大シェアのハラスメント研修は年次の定期教育として定着し、パワハラが48.7%増、セクハラが53.7%増、その他のハラスメントが81.2%増、カスタマーハラスメントが54.5%増と、テーマの細分化が進んでいます。

メンタルヘルス・健康分野でも、制度対応型から予防型へと重心が移り、「健康管理〜予防と対策〜」が72.9%増、「女性特有の健康課題」が203.8%増となりました。

反対に、従業員向けの育児研修は85.5%減、介護研修は94.3%減と大きく減少しています。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、この数字を「AI研修の量が増えた」ではなく「学びの粒度が変わった」と読むべきだと考えます。

DX概論が6割減り、プロンプト理解が9倍超に伸びたという対比は、受講者が知識のインプットではなく、明日の業務で手を動かせる技能を求めていることの表れといえます。

研修カタログを分野単位で更新している企業は、講座名と到達目標を業務プロセス単位に置き換える見直しが有効でしょう。

もう一点、ハラスメントとメンタルヘルスが合わせて4割近いシェアを占めている事実も見逃せません。法令対応の必須研修が受講枠を先に埋めるため、AI研修の時間をどう確保するかが実務上の争点になります。

必須研修の短時間化と、職種別のAI実務研修への振り替えをセットで設計することが求められます。あくまで一社のサービス上のデータである点は割り引いて読む必要がありますが、傾向を検証する材料としては有用です。

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