情報処理技術者試験が2027年度刷新 IPAがシラバス案とサンプル問題を公表

最終更新日:2026.09.01

情報処理推進機構(IPA)は2026年8月31日、2027年度からの実施を目指す新しい情報処理技術者試験について、シラバス案とサンプル問題を追加で公表しました。

ITパスポート試験の刷新や「データマネジメント試験(仮称)」の新設に向けて、出題範囲の輪郭が見えてきています。

ニュースの概要

IPAが公表したのは、新試験制度のシラバス案と、試験区分ごとのサンプル問題です。8月31日時点でシラバス案が公開されているのは、ITパスポート試験(Ver.0.1)、データマネジメント試験(仮称・Ver.0.1)、プロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験(仮称・Ver.0.2)、同(システム)試験(仮称・Ver.0.2)、情報処理安全確保支援士試験(Ver.0.1)の5区分です。

情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験、プロフェッショナルデジタルスキル(データ・AI)試験、高度試験の共通知識部分は準備中としています。

あわせて、ITパスポート試験と、プロフェッショナルデジタルスキル(マネジメント)試験・同(システム)試験の科目B、情報処理安全確保支援士試験の科目Bのサンプル問題も公表されました。

制度見直しの内容は2026年3月31日の発表で示されており、ITパスポート試験は出題区分を「ビジネス」「テクノロジー」「セキュリティ・倫理」に再編し、DXに関する内容やAI時代のセキュリティを強化する方向とされています。

応用情報技術者試験と高度試験は「マネジメント」「データ・AI」「システム」の3領域に整理・統合される案です。

実施時期は2027年春にITパスポート試験・情報セキュリティマネジメント試験・基本情報技術者試験、2027年夏から秋にかけて新設区分と情報処理安全確保支援士試験を予定するとしています。

なお、シラバス案は暫定版であり今後変更の可能性がある、サンプル問題は実際の試験問題ほどの検証を経ていない、とIPAは注記しています。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、今回の公表は「社内の資格取得支援メニューを組み替える時期が近づいた」というシグナルだと受け止めています。

とりわけデータマネジメント試験(仮称)は、これまで国家試験として明確な受け皿が乏しかったデータ整備・活用のスキルに、公的な物差しができる可能性がある点が重要です。

ITパスポート試験に「セキュリティ・倫理」の区分が設けられる方向も、生成AIの利用ルールを全社員に浸透させたい企業にとって、研修と資格をつなぐ手がかりになります。

一方で、シラバスはあくまで暫定版で、区分名も仮称のままです。2027年度の切り替えを見据え、受験を推奨する時期や受験費用の補助対象をいつ見直すのか、人事と情報システム部門で早めに論点を共有しておくことが求められます。

出典元