近畿大学が2万1千人にGemini有償版 Google Cloudと連携しAI人材育成へ

最終更新日:2026.09.08

近畿大学が2026年9月2日、グーグル・クラウド・ジャパンと包括連携協定を締結しました。学生・教職員あわせて2万1,138人に教育機関向け生成AIの有償ライセンスを導入し、2027年4月からは全学部で情報リテラシー関連科目を必修化するとしています。

ニュースの概要

近畿大学は令和8年(2026年)9月2日、グーグル・クラウド・ジャパン合同会社と包括連携協定を締結したと発表しました。

同大の発表によると、連携は「AI人材育成モデルの確立」「AIネイティブ大学運営モデルの共同構築」「AIを活用した『24時間学生支援モデル』の構築」「研究者とAIが協働する『次世代研究支援基盤』の構築」の4領域で進めるとしています。

中核となるのが、教育機関向けGeminiアプリケーションの有償版「Google AI Pro for Education」の大規模導入です。

対象は全16学部の1・2年生1万9,033人と教職員2,105人の計2万1,138人となっています。教育面では、令和9年(2027年)4月から全学部で情報リテラシー関連科目を必修化し、生成AIの仕組みに加えて、ファクトチェック、著作権、情報セキュリティ、学術公正などを扱うとしています。

学生支援では、令和8年度(2026年度)後期の授業開始に合わせ、AIチャットボットとオンライン問い合わせフォームを組み合わせた窓口のオンライン化トライアルを始めるとしています。

同大は、大規模で多様な教育・研究環境とGoogle Cloudの生成AI・クラウド・データ分析などの技術を組み合わせ、教育、学生支援、大学運営、研究の各領域を横断した「AIネイティブ大学」の実現をめざすと説明しています。

リスキリングドットコムの見解

リスキリングドットコムとしては、この動きは大学だけの話にとどまらないと考えます。1・2年生が有償版の生成AIを日常的に使い、情報リテラシーを必修で学んだうえで社会に出るとすれば、数年後の新卒は「AIを使えること」を前提に入社してくる可能性があります。

そのとき、入社時研修で生成AIの概論を一律に教える設計は、実務との距離が開きやすくなります。企業側に求められるのは、ツールの操作を教えることより、自社の業務・データ・リスク管理に落とし込む力を育てる方向へ軸足を移すことです。

同時に、既存社員とのリテラシー差が広がれば、現場の分業や評価の設計にも影響が及びます。あくまで当サイトの見解ですが、対応の起点は「研修を1つ足すこと」ではなく、育成体系と業務プロセスの前提を見直すことにあると考えます。

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