管理職の中途採用54.8% 2021年比16.7ポイント増、育成体制が課題
最終更新日:2026.09.28
マイナビは2026年9月28日、「中途採用実態調査2026年版」を公表しました。管理職の中途採用を実施した企業は54.8%で、2021年の38.1%から16.7ポイント上昇し、過去5年で最も高い水準になったとしています。
ニュースの概要
調査は2026年7月10日から15日にインターネットで実施され、2026年1〜6月に中途採用業務を担当した人事担当者1,600人が回答しています。
正社員の人員が不足していると感じる企業は43.5%。役職別では一般社員が43.1%、係長・主任・職長クラスが39.2%、課長クラスが34.8%で、管理職層の不足感は2021年比で約7ポイント上昇したとしています。
中途採用を実施した理由は「即戦力の補充」が47.3%で最も多く、「自己都合による退職者の増加」が32.4%、「年代別の人員構成の適正化」と「既存事業の拡大」がいずれも29.6%と続きました。
管理職を中途採用した企業は54.8%にのぼり、その理由はマネジメント経験者へのニーズが33.8%、専門スキルの不足が30.5%、多様性の向上が30.4%です。
管理職採用に対する満足度は74.2%でした。
直近半年の応募者は未経験者が42.4%で経験者の24.5%を上回りました。入社者では未経験者34.6%、経験者30.3%と差が縮まり、採用の過程で経験者の割合が高まる傾向が示されています。
採用人数への満足度は49.6%、採用人材の質への満足度は51.8%で、いずれも過去の調査を上回りました。
一方で課題は「求職者の質が低い」34.4%、「入社後の早期退職の増加」33.0%、「応募者数の確保が不足」31.1%が上位です。
今後の中途採用に「積極的になる」と答えた企業は54.6%でした。同社キャリアリサーチラボの研究員は、募集条件や採用後の育成体制の検討がますます重要になると述べています。
リスキリングドットコムの見解
リスキリングドットコムとしては、この調査の要点は「管理職を外から採る企業が5年で16.7ポイント増えた」という事実そのものより、その裏側にある社内育成の空白だと考えます。
管理職層の不足感が上昇し、採用理由の上位にマネジメント経験者へのニーズが並ぶ状況は、次の管理職を社内で用意できていないサインと読めます。
同時に、応募者では未経験者が経験者を上回り、課題の上位には早期離職が挙がりました。採用の量と質の満足度が改善しているだけに、入社後の立ち上がりを支える仕組みの差が成果を分けやすい局面です。
人事に求められるのは、管理職候補の早期選抜とマネジメント研修、そして未経験者を戦力化するオンボーディングと職種別のリスキリングを、採用計画と同じ表の上で設計することではないでしょうか。
外部調達と内部育成のどちらかではなく、両輪で管理職の層を厚くする視点が重要です。



