AI人材が5年で3倍に、6割超は社内異動 Sansan「AI時代の肩書き調査」

最終更新日:2026.10.05

名刺アプリ「Eight」を運営するSansan株式会社は2026年10月5日、名刺データを分析した「AI時代の肩書き調査」を発表しました。

所属や役職に「AI」「AX」を含む「AI人材」は5年間で約3倍に増え、その6割超が社内異動による転身だったとしています。

ニュースの概要

調査は、Eightに登録された名刺データのうち、所属または役職に「AI」(生成AI、AI活用などを含む)や「AX」(AX推進などを含む)を含むものを「AI人材」と定義して集計したものです。

FAXやTaxなど無関係な語は除外しています。分析期間は2021年7月31日〜2026年7月31日です。

AI人材は2021年7月31日時点の1,146人から、2026年7月31日時点で3,479人に増え、2021年比で303.6%と約3倍になりました。

同社は、特に2025年から2026年にかけて増加率が加速していると説明しています。肩書きでは「AIエンジニア」「AIコンサルタント」に加え、「CAIO(最高AI責任者)」などが急増しているとしています。

過去5年間にAI関連の所属・役職へ変わった人の経緯は、「社内異動」が61.1%、「転職」が38.9%でした。

社内異動で転身した人の元の職種は「企画開発」が22.5%で最も多く、「営業」17.8%、「製造・エンジニア」12.1%が続きます。

同社は、非テック職からもAI人材への流入が進んでいるとみています。

Eight Career Design責任者の橋本剛氏は、CAIOなどの役職拡大は企業がAI活用を経営レベルの課題と位置付けていることを示唆するとコメントしています。

そのうえで、社内のスキル転換に加え、異業種からの人材受け入れも含めた広い視点での採用戦略が求められるとの見方を示しました。

リスキリングドットコムの見解

以下はリスキリングドットコムとしての見解です。今回の調査で注目したいのは、AI人材の増加そのものよりも、その6割超が社内異動によって生まれている点です。

AI人材は「外から採るもの」というイメージが強いものの、実際には企画開発や営業など、既存の社員が肩書きを変えてAI関連の役割を担うケースが多いことがうかがえます。

業務や顧客を知る社員がAIの担い手になれば、現場に根付いた活用につながりやすいと考えられます。一方で、肩書きだけが先行し、必要なスキルの習得や評価・処遇の見直しが追いつかなければ、異動した社員の負担が増えるおそれもあります。

人事部門には、AI関連職に求めるスキルを明確にし、異動前後の学習機会やキャリアパスをセットで設計することが求められます。

名刺上の数字はあくまで一つの指標ですが、自社で「誰をAIの担い手に育てるか」を考えるきっかけにしたいデータです。

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