【2026年最新】人材開発支援助成金の申請手順|4コースの違い・計画届の期限・8月の変更点
最終更新日:2026.10.20
人材開発支援助成金は、訓練を実施する前に計画届を出し、終了後2か月以内に支給申請する流れです。順序を誤ると対象外になる助成金です。
この記事では、厚生労働省の令和8年度版パンフレット(令和8年8月3日版)に基づき、コースの違い、助成額の目安、申請の6ステップ、2026年8月の変更点を整理します。
人材開発支援助成金とは:4つのコースの違い
事業主が雇用保険被保険者に職務関連の訓練を受けさせた場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度です。
厚労省の案内では、主に次の4コースが企業の対象になります。
| コース | 主な対象 | 経費助成率(中小企業) |
|---|---|---|
| 人材育成支援コース | 10時間以上のOFF-JT、OJTとOFF-JTを組み合わせた訓練など | OFF-JTは45%(賃金要件等を満たす場合60%) |
| 教育訓練休暇等付与コース | 有給教育訓練休暇制度(3年間で5日以上)の導入 | 制度導入と取得で30万円(賃金要件等を満たす場合36万円) |
| 人への投資促進コース | 高度デジタル人材訓練、定額制訓練、自発的職業能力開発訓練など | 高度デジタル人材訓練は75%、定額制訓練は60% |
| 事業展開等リスキリング支援コース | 事業展開などに伴う新分野の知識・技能を習得させるOFF-JT | 75%(賃金助成は1人1時間1,000円) |
上記は厚労省パンフレットの一部を要約したものです。賃金助成額や加算の条件はコース・訓練の種類で異なるため、実際の申請では該当コースの詳細版で確認してください。
人への投資促進コースと事業展開等リスキリング支援コースは、令和8年度末(2027年3月31日)までの時限措置とされています。
申請の前提と主な支給要件
パンフレットでは、次の点が共通の前提として示されています。
職業能力開発推進者を選任し、事業内職業能力開発計画を策定して労働者に周知していることが必要です。未整備の場合は、計画届を提出する日までに整えます。
訓練は対象労働者の職務に直接関連するもので、訓練時間数が10時間以上であることが求められます。訓練期間中も適正に賃金を支払い、訓練経費は支給申請日までに全額負担する必要があります。
申請の流れ:6ステップ
- 職業能力開発推進者の選任と、事業内職業能力開発計画の策定・周知を済ませる
- 利用するコースと訓練を決め、対象労働者を整理する
- 訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に、職業訓練実施計画届(様式第1-1号など)を労働局へ提出する
- 計画に沿って訓練を実施する(賃金の支払い、訓練経費の負担、出席状況の記録)
- 訓練終了日の翌日から2か月以内に、支給申請書(様式第4-2号など)と必要書類を労働局へ提出する
- 労働局の審査を経て、支給または不支給が決定される(審査には時間を要する)
電子申請は、コースごとに雇用関係助成金ポータルから行えると厚労省ページに案内されています。
失敗しやすい点:2026年8月の変更に注意
パンフレットは、令和8年8月3日以降に提出された計画届に基づく訓練を対象とする内容です。
事業展開等リスキリング支援コースでは、同日以降に提出する計画で、DX・GX化に関する訓練であっても、職務に間接的に必要な知識・技能の習得や職業人として共通して必要な内容は対象外と明記されています。
eラーニングによる訓練は、1労働者につき1年度で1回までに制限されています。ただし、契約・申込が令和8年8月2日以前などの場合は経過措置があります。
このほか、計画届の提出期間を過ぎた場合や、訓練終了日の翌日から2か月以内に支給申請しなかった場合は、助成の対象外になるとされています。
また、1事業所が1年度に受給できる助成額は1億円が上限です。研修会社との契約や申込を先に進める場合は、計画届との前後関係を労働局に確認すると安心です。
リスキリングドットコムの視点
ここからは当編集部の意見です。この助成金で押さえたいのは、金額よりも「順序」だと考えます。
計画届の提出期限は訓練開始の1か月前までと明確で、研修の予算が決まってから動くと間に合わないケースも出てくるとみられます。
年度計画の段階で、どの研修を助成対象にするかを人事と現場で決めておくことが現実的です。
また、2026年8月の変更で、DX・GXという名目だけでは対象にならない場面があります。訓練内容が職務に直接関連することを説明できるかが、今後いっそう問われるのではないでしょうか。
制度は改正が続いています。申請の際は、必ず最新の支給要領と管轄の労働局で確認してください。



