デジタル庁、政府職員18万人にAIエージェント環境 安全ルール「源内基準」も公表
最終更新日:2026.10.22
デジタル庁は2026年10月20日、政府職員約18万人が使う生成AI基盤「ガバメントAI 源内」で、AIエージェントの利用環境の提供を始めると発表しました。
あわせて、安全に使うためのルール「源内基準」を公表しています。
ニュースの概要
提供されるのは2種類の環境です。1つ目の「エージェントチャット」は、自然言語で指示した複数のタスクをAIが自律的に実行する仕組みで、AIエージェントを手軽に作成・実行できます。
発表当日から各府省庁へ順次導入するとしています。2つ目の「源内工房」は、高度なAIエージェントを構築・実行できる環境で、専門知識がない職員でもAIアプリケーションを開発できることを目指し、2026年12月頃までの導入を目標としています。
デジタル庁は、先進的なAIコーディングエージェントに相当する環境を、一般職員も日常業務で使える政府共通基盤として約18万人規模で導入する取り組みは、同庁の調査で世界初だと説明しています。
同時に公表された「源内基準」(ガバメントAI 源内 ガバナンス・セキュリティ・セーフティに関する基準)は、職員がAIエージェントを安全かつ適切に活用するための基本的な考え方と遵守事項を定めたものです。
「利用者」「管理者」「開発者」の立場ごとに責務を明確にしており、AIセーフティ・インスティテュート(AISI)の協力を得て策定されました。
古川デジタル大臣は会見で、AIエージェントは判断と行動を自律的に繰り返すため従来以上のセキュリティ確保が求められると述べ、自治体や民間企業が自組織のAIガバナンスを考える際の参考にもなるとしています。
2つの環境は「源内OSS Ver.2.0」として、2027年2月頃を目途にオープンソースで公開する予定です。
リスキリングドットコムの見解
リスキリングドットコムとしては、今回の発表の要点は「ツールの導入」と「ルールの整備」を同時に打ち出した点にあると考えます。
AIエージェントは、指示に答えるだけの生成AIと違い、自ら作業を進めます。そのため、使う人・管理する人・作る人がそれぞれ何に責任を持つのかを先に決めておくことが、安全な活用の前提になります。
民間企業でも、AIエージェントの試行が進む一方で、社内ルールや教育が追いついていないケースは少なくないとみられます。
源内基準のように役割別の責務を整理し、それに沿って研修を設計することは、人事・DX部門にとって参考になる進め方だと考えます。
来年予定のOSS公開も含め、今後の動きに注目したいところです。



