新卒3年以内離職率、大卒31.2%に低下 小規模事業所は5割超 厚労省調査
最終更新日:2026.10.26
厚生労働省は2026年10月23日、2023年3月に卒業した新規学卒就職者の離職状況を公表しました。就職後3年以内の離職率は大学卒で31.2%となり、前年から2.6ポイント低下しました。
ニュースの概要
厚生労働省の公表によると、2023年3月卒業者の就職後3年以内の離職率は、大学卒31.2%(前年差2.6ポイント低下)、高校卒36.9%(同1.0ポイント低下)、短大等卒43.1%(同1.4ポイント低下)、中学卒54.5%(同0.4ポイント上昇)でした。
中学卒を除く各学歴で前年を下回っています。大学卒の内訳は、1年目11.0%、2年目10.9%、3年目9.3%です。
事業所規模別にみると、規模が小さいほど離職率が高い傾向が続いています。大学卒では「5人未満」が58.2%、「5〜29人」が50.6%だった一方、「1,000人以上」は24.2%にとどまりました。
高校卒でも「5人未満」61.3%に対し「1,000人以上」は24.4%でした。
産業別では、大学卒の離職率が高い順に「宿泊業,飲食サービス業」49.9%、「生活関連サービス業,娯楽業」49.8%、「教育,学習支援業」42.3%、「医療,福祉」39.1%、「小売業」38.1%でした。
上位の業種はいずれも前年より低下しています。
この数値は、事業所がハローワークに提出した雇用保険の加入届などをもとに、新規学卒者と推定される就職者の離職状況を集計したものです。
リスキリングドットコムの見解
以下はリスキリングドットコムとしての見解です。大学卒の3年以内離職率が31%台まで下がったことは前向きな変化ですが、依然として約3人に1人が3年以内に最初の職場を離れている点は変わりません。
とくに注目したいのは、1年目から3年目までの離職が各年10%前後で分散していることです。入社直後の受け入れだけでなく、2〜3年目に「この会社で次に何を学べるか」を示せるかが定着のカギになると考えます。
また、規模による差は大学卒で2倍以上に開いています。中小企業では、育成計画の見える化やOJTの仕組み化、助成金を活用した外部研修などで、若手の成長実感を高める工夫が求められます。
離職率を「採用の結果」ではなく「育成の成果指標」として追うことが重要です。



