ITパスポート合格者の7割が学習100時間未満 会社の推奨・必須が受験動機の最多 IPA調査
最終更新日:2026.10.26
情報処理推進機構(IPA)は2026年10月26日、ITパスポート試験の合格者を対象にした学習実態アンケートの結果を公表しました。
総学習時間は「50〜100時間未満」が最多で、100時間未満が全体の70.9%を占めました。
ニュースの概要
調査は2025年10月〜2026年7月の合格者のうち、IPAからのアンケート受信に同意した人を対象に、2026年9月4日〜11日にWebで実施され、3,297件の回答を得ました。
回答者の81.3%が社会人で、年代別では50代が28.4%と最も多くなっています。
学習期間は「1〜2カ月」が最多で、3カ月未満が66.6%でした。平日の学習時間は「30分〜1時間」、休日は「1〜2時間」が最も多く、最も使用した教材は市販の参考書や問題集(48.6%)でした。
受験のきっかけ(複数回答)は「学校・会社から勧められた、または必須だった」が1,279件で最多です。次いで「デジタル知識を体系的に学び直したかった」1,029件、「習得度を確認したかった」813件が続きました。
「合格すると一時金・報奨金・手当等の支給がある」も514件ありました。
合格後の効果では「自信がついた」1,450件、「デジタル技術に関する会話や資料の理解がしやすくなった」1,042件が上位でした。
社会人に限ると「社内評価の材料になった」が613件、「継続的な学習習慣につながった」が553件あった一方、「仕事上の課題解決や改善に役立った」は289件でした。
なおIPAは、同意者のみの自己申告による結果で合格者全体を示すものではないと注記しています。
リスキリングドットコムの見解
以下はリスキリングドットコムとしての見解です。100時間未満・3カ月未満で合格する人が多数派という結果は、ITパスポートが働きながら取り組める「最初の一歩」として機能していることを示していると考えます。
会社の推奨・必須や報奨金がきっかけになっている点も、企業の後押しが学び直しを動かす有効な手段になり得ることを示唆していると見ています。
一方で、社会人の回答では「課題解決や改善に役立った」が「自信がついた」などの上位項目に比べて少なく、知識の習得が業務成果に結びつくまでには距離があるとも読めます。
人事・経営層には、資格取得をゴールにせず、合格後にDX案件への参加や生成AI活用の実践機会を用意し、学んだ知識を使う場を設計することが求められます。



