リスキリング実施は27%、大企業47%・中小19% 実務機会の提供は14% HR総研調査

最終更新日:2026.11.05

HR総研(ProFuture株式会社)は2026年11月2日、企業の人事責任者・担当者を対象にした「社員のリスキリング」に関するアンケートの結果を公表しました。

リスキリングに「既に取り組んでいる」企業は27%で、大企業47%に対し中小企業は19%と、規模による差が目立つ結果です。

ニュースの概要

調査は2026年9月18日~28日にWEBで実施され、有効回答は213件(大企業55件、中堅企業54件、中小企業104件)です。

リスキリングに「取り組む必要がある」と答えた企業は72%で、前年と同じ水準でした。一方、実際の取り組み状況は「既に取り組んでいる」27%(前年26%)、「今後取り組む予定」16%、「検討している」28%、「今後も取り組む予定はない」29%となっています。

企業規模別の「既に取り組んでいる」は大企業47%、中堅企業20%、中小企業19%でした。

取り組む予定がない企業の理由は「予算がない」34%、「事業戦略上必要ない」31%、「経営陣が消極的」27%の順です。

リスキリングの目的(最大3つ)は「社員のスキル向上・キャリア開発支援」50%、「業務効率化」48%が上位で、習得させたいスキルは「IT・デジタルリテラシー」66%、「生成AI活用」50%、「ロジカルシンキング」36%と、デジタル・AI領域に集中しています。

運用面では、事業戦略や中期経営計画をもとに対象スキル・対象者を決めている企業が53%、習得スキルを踏まえた異動・登用・役割付与を行っている企業が46%でした。

習得したスキルを実務で使う機会があるとした企業は56%ですが、「習得スキルを活かす実務・プロジェクト機会の提供」を施策として行っている企業は14%にとどまります。

HR総研は、事業環境や必要スキルの変化を見込む企業が約7割ある一方、必要スキルの定義や計画への反映は3割前後にとどまるとしています。

リスキリングドットコムの見解

ここからはリスキリングドットコムとしての見解です。必要性を感じる企業が7割を超えているのに実施は3割弱という数字は、「何を学ばせるか」より手前の「なぜ・誰に」が定まっていない状況を映しているように見えます。

特に注目したいのは、学んだスキルを使う場を意図して用意している企業が14%にとどまる点です。

研修で生成AIやデジタルの知識を得ても、使う業務がなければ定着は難しく、投資効果も見えにくくなります。

予算や経営陣の理解が壁になっている中小企業ほど、小さな実務テーマを先に決め、学習と業務改善をセットで設計することが現実的な一歩になると考えます。

まずは事業計画から必要スキルを書き出し、学んだ人に任せる仕事を事前に決めておくことが重要です。

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