「British Opportunity Index」英国企業間のキャリア成長における格差を明らかに

最終更新日:2024.12.04

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英国企業におけるキャリア成長の可能性を評価する画期的な企業スコアカード「British Opportunity Index(英国機会指数))」が発表され、従業員の昇進機会に大きな格差があることが明らかになりました。

この指標は、LinkedInや、求人情報検索や企業レビューの投稿ができる米国のWebサイト Glassdoorなどのプラットフォームから収集した実際の雇用データを基に、企業の雇用慣行、給与体系、キャリア発展の機会などを多角的に分析します。職種や役職ごとに企業間の比較を行い、昇進、給与、採用のしやすさ、企業文化という4つの主要カテゴリーで各企業を評価します。

調査結果によると、上位20%の企業で働く従業員は、下位20%の企業と比較して、社内昇進の機会が2.3倍高く、同じ職務で2.7倍の収入を得ていることが判明しました。さらに、業種による制限はなく、多様な産業分野の企業が異なる指標において優れた成果を上げていることが明らかになりました。さらに興味深いデータとして、上位20%の企業で働く従業員は、下位20%の企業と比較して、同じ職務で学位を持たない労働者を採用する確率が85%高いことが明らかになりました。

これらの結果は、日本の労働政策や教育政策に重要な示唆を与えます。例えば、企業間の格差を縮小するための施策や、大学を卒業していない労働者のキャリア支援などが検討される可能性があります。企業、政府、教育機関が協力して、より公平で効果的な労働環境を創出することが、今後の経済成長と社会的公正の実現に重要となるでしょう。