日銀中村審議委員、リスキリングの重要性に言及
最終更新日:2024.12.06
日本銀行 |【挨拶】中村審議委員「わが国の経済・物価情勢と金融政策」(広島)より引用
日本銀行の中村豊明審議委員は5日、広島県金融経済懇談会で講演し、2%の「物価安定の目標」の持続的・安定的な実現に向けて、経済の回復状況に応じて金融緩和度合いを慎重に調節していく必要性を強調した。
中村氏は、大企業を中心に「稼ぐ力」の強化が進んでいるものの、中小企業への波及はまだ弱いとの認識を示した。持続的な賃上げには、中小企業の「稼ぐ力」向上が不可欠だとし、リスキリングなど人材育成投資の重要性に言及。
また、日本経済の持続的成長に向け、イノベーション創出力を高め産業構造の高収益化を進める必要性を指摘。スタートアップ企業の育成支援も重要だと述べた。
さらに、IMD世界競争力ランキングが右肩下がりであることについても言及しており、2024年11月14日にIMDが報告した世界デジタル競争力ランキングにおいて、日本の人材が持つデジタル・技術スキルの知識は最下位であることが報告された。