おすすめのIT資格10選|資格を選ぶポイントや取得するメリットも紹介

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最終更新日:2024.09.26

おすすめのIT資格10選 初級レベルの資格5選 01 ITパスポート 02 基本情報技術者 03 マイクロソフトオフィススペシャリスト 04 ウェブ解析士 05 G検定 中級・上級レベルの資格5選 01 CCNA 02 応用情報技術者 03 ITストラテジスト 04 データベーススペシャリスト 05 情報処理安全確保支援士

IT業界でキャリアアップを目指すなら、IT資格の取得は必須です。資格はスキルを証明するだけでなく、体系的な知識習得にも役立ちます。

この記事では、初心者向けの資格から専門性の高い資格まで、おすすめのIT資格10選をご紹介します。

IT資格の選ぶポイントや資格取得のメリット、学習方法なども解説しているので、参考にしていただけると幸いです。

IT資格の取得だけでなく、実績も重要

IT業界での活躍を目指すなら、資格取得に加えて実績が不可欠です。

もちろん、資格はスキルを客観的に証明する手段になります。就職・転職活動で有利には働きますが、多くの企業は即戦力を求めています。

しかし、資格はあくまで基礎知識を証明するもので、実践的なスキルは保証してくれません。

IT業界を目指すなら、資格と実績のどちらか一方だけを重視するのではなく、どちらもバランスよく見につけるように意識しましょう。

おすすめのIT資格10選

数あるIT資格のなかで、ここでは初心者でも挑戦しやすい初級レベルの資格を5つ、より専門性を高めたい人のための中級・上級レベルの資格を5つご紹介します。

初級レベルの資格5選

これからIT資格の取得を目指す人のために、まずは取り組みやすい初級レベルのIT資格を5つ紹介します。

ITパスポート

ITパスポート試験は、ITに関する基礎的な知識を証明できる国家資格です。IT初心者や、ITスキルを基礎から学びたいという人におすすめの資格です。

試験では、経営全般を扱う「ストラテジ系」、IT管理を扱う「マネジメント系」、そしてIT技術を扱う「テクノロジ系」の3つの分野から出題されます。

ITパスポートを取得する主なメリットは、以下の3つが挙げられます。

  • ITの基礎知識を網羅的に習得:ITの基礎を網羅的に学習できるため、幅広い業務で活かせる知識を習得できる
  • ITリテラシー向上とコンプライアンス強化:インターネットやITツールを安全かつ適切に利用するための知識を習得することで、企業における情報セキュリティ意識の向上やコンプライアンス強化につながる
  • 就職・進学で有利になる:就職活動や転職活動、さらには進学においても役立つ

ITパスポートは、ITスキルを証明する資格として広く認知されているため、さまざまなシーンで有利に働くことが期待できます。

参考:ITパスポート|ITパスポート試験

基本情報技術者

基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしての基礎力を証明する国家資格になります。ITエンジニアを目指すなら、まず取得すべき資格のひとつです。

プログラム設計書の作成からプログラム開発、単体テストまで、実際の開発プロセスで必要となる知識やスキルを身につけているかどうかが問われます。

なお、基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしての基礎力を証明する資格として、多くの企業で評価されています。IT業界への就職や転職を考えている人はもちろん、すでにIT業界で働いている人にとっても、基礎を見直せる資格です。

参考:基本情報技術者|独立行政法人 情報処理推進機構

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)は、WordやExcel、PowerPointといったMicrosoft Office製品の利用スキルを証明できる資格です。

これらのソフトは、業種・業界問わずビジネスの現場で広く使われているため、業務効率の向上や、より効果的な資料作成などが期待できます。

なお、試験には一般レベルと上級レベルがあります。

一般レベルは、Microsoft Office製品の基本操作を習得していることを証明する資格です。一方、上級レベルは、より高度な操作や機能を習得していることを証明する資格です。

参考:MOSとは/MOS取得のメリット|Microsoft Office Specialist

ウェブ解析士

ウェブ解析士とは、アクセス解析ツールなどを用いてウェブ解析データを分析し、そのデータにもとづき事業の改善策などを提案できる人材のことです。

近年、多くの企業がマーケティングにインターネットを活用しており、Webサイトからのデータ分析は、ビジネスの成功に欠かせないものとなっています。

そのため、Webサイトのデータを読み解き、事業の成果に貢献できるウェブ解析士は、多くの企業から求められています。

さらに専門的な知識やスキルを身につけるために、上級レベルの資格である「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」へ挑戦するのもよいでしょう。

参考:ウェブ解析士|WACA

G検定

G検定は、AIやディープラーニングをビジネスに活用するための基礎知識を問う検定試験です。AIの技術的な側面だけでなく、ビジネスへの応用方法まで、幅広い知識を身につけられます。

G検定で得られる主な内容は、以下の3点です。

AIでできること・できないこと AIを適切に活用するために、その可能性と限界を理解できる
ビジネスでのAI活用術 ・知識を活かして、自社ビジネスへのAI導入を具体的に検討できる

・新しい課題の発見や、画期的なアイデアを生み出せる

デジタル化への対応力アップ AIの基礎知識はビジネスパーソンとしての自信と信頼につながる

G検定は、デジタル時代を生き抜くビジネスパーソンなら、ぜひ取得しておきたい資格です。

参考資料:G検定|JDLA Deep Learning for GENERAL

中級・上級レベルの資格5選

ITエンジニアとしてスキルアップを目指すなら、中級・上級レベルのIT資格取得がおすすめです。ここでは、おすすめの資格を5つ紹介します。

ぜひ、自身のキャリアプランに合わせて挑戦してみてください。

CCNA

CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、ネットワーク技術者のスキルを証明するシスコ技術認定資格のひとつです。

CCNAを取得することで、ネットワークの基礎知識や、シスコ機器の構成・運用・トラブルシューティングに関するスキルを客観的にアピールできます。

世界中で広く認知されている資格になるため、取得すればネットワークエンジニアとしてのキャリアアップに大きく役立つでしょう。

なお、CCNAの上位資格として、CCNP(Cisco Certified Network Professional)が位置付けられています。CCNPは、高度な知識とスキルを証明する資格になるため、CCNAを取得したうえで、さらに専門性を深めたいという人はCCNPもおすすめです。

参考:CCNA|CISCO

応用情報技術者

応用情報技術者とは、基本情報技術者の上位に位置付けられている国家資格です。

高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能が体系的に整理されており、合格すればITエンジニアとしての応用的な知識・技能を習得していることを客観的に証明できます。

しかし、合格率は例年20%台と決して高くないため、しっかりと計画を立て、試験対策に取り組む必要があります。

ITエンジニアとして、ワンランク上のスキルを身につけてキャリアアップを目指したいという人には、ぜひ挑戦してほしい資格です。

参考:応用情報技術者試験|独立行政法人 情報処理推進機構

ITストラテジスト

ITストラテジスト試験は、情報処理技術者試験の区分のひとつである高度試験に分類される国家資格です。

ITを戦略的に活用して、経営課題の解決や新たな価値の創造を担う専門家になります。具体的には、企業の経営戦略にもとづいて、情報システムの企画、開発、運用、保守などを統括する役割を担います。

合格率は例年15%程度と難易度は高めですが、高度なIT知識やプロジェクトマネジメント能力を証明できます。企業からの評価も高く、キャリアアップや転職に有利に働く可能性が高まるでしょう。

参考:ITストラテジスト試験|情報処理推進機構

データベーススペシャリスト

 

データベーススペシャリストとは、情報処理推進機構が実施する、高度IT人材向けの国家資格のひとつです。

データベースに関する専門的な知識とスキルを持ち、データベースシステムの設計・構築・運用・保守などを担当できる人材であることを証明してくれます。

データベースエンジニアやデータベース管理者などの職種を目指す人にとって、キャリアアップに大きく貢献する資格といえるでしょう。

合格率は例年10%台後半と難易度は高いですが、多くの企業で求められる人材になるため、しっかりと学習計画を立てて、効率的に学習を進めることが重要です。

参考:データスペシャリスト試験|独立行政法人 情報処理推進機構

情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)

情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)は、高度な情報セキュリティの専門知識とスキルを証明する国家資格です。

企業の規模や業種に関わらず、現代社会において情報セキュリティ対策は必要不可欠となっているため、情報処理安全確保支援士は幅広い分野で活躍が期待されています。

具体的には、企業の情報セキュリティに関するリスク分析や対策の実施、セキュリティポリシーの策定、セキュリティシステムの設計・構築、セキュリティ監査といった業務を担います。

近年、サイバー攻撃が増加し、その手口も高度化しています。同時に、私たちの生活はITに依存するようになり、サイバーセキュリティ対策は企業にとって、経営リスクの抑制と社会的責任を果たすうえで、ますます重要になっているのです。

参考:情報処理安全確保支援士|独立行政法人 情報処理推進機構

IT資格を選ぶ際のポイント3つ

数あるIT資格のなかから、自分に最適な資格を見つけることはとても重要です。なぜなら、IT資格の取得はゴールではなく、キャリアを豊かにするための手段のひとつになるためです。

そこで、IT資格選びで迷った際は、以下3つのポイントを基準に考えてみましょう。

  1. 将来性がある資格を選ぶ
  2. 自分のレベルに合った資格を選ぶ
  3. キャリアプランに合った資格を選ぶ

順にご紹介します。

将来性がある資格を選ぶ

IT業界は常に進化を続ける業界です。新しい技術やサービスが次々と登場するため、将来性を見据えて、需要の高いスキルを習得できる資格を選びましょう。

たとえば、IoTやAIは今後も成長が期待される分野です。

  • IoT: あらゆるものがインターネットに繋がることで、膨大なデータが生まれ、新たなビジネスチャンスが生まれます。
  • AI: 人間の代わりに複雑な作業を自動化することで、様々な分野で活躍が期待されています。

これらの分野で活躍したいと考えるなら、関連する資格を取得することで、市場価値の高い人材になれます。

自分のレベルに合った資格を選ぶ

IT資格を選ぶときは、自分に合った難易度かどうかが重要です。

多くの資格は「初級」「中級」「上級」といったレベル分けがされているので、参考にしつつ、無理なく学習を進められるレベルの資格を選びましょう。

自分のレベルに合った資格を選ぶことで、学習のハードルが下がり、モチベーションを維持しながら、着実にスキルアップを目指せます。

キャリアプランに合った資格を選ぶ

IT資格の取得は、あくまでもキャリアアップの手段です。資格取得自体が目的になってしまっては意味がありません。

資格取得をとおして、どのようなキャリアを築きたいのか、どのような仕事で活躍したいのかを明確にしましょう。

たとえば、以下のようなキャリアプランと、それに役立つ資格を紹介します。

  • ネットワークエンジニアを目指す場合:シスコ技術者認定試験
  • データベースエンジニアを目指す場合:データベーススペシャリスト試験
  • セキュリティエンジニアを目指す場合:情報処理安全確保支援士

このように、それぞれの専門分野に特化した資格を取得することで、目指すキャリアプランに合致したスキルを証明でき、就職・転職活動で有利になります。

IT資格を取得するメリット3選

IT業界で活躍したいなら資格取得だけでなく実績も重要ですが、資格を取得するだけでも個人のスキルアップやキャリアアップ、企業のITリテラシー向上など、多くのメリットがあります。

そのなかでも、とくに重要な3つのメリットについて、具体的に解説していきます。

専門知識・スキルの習得

IT資格の取得を目指す大きなメリットは、体系的な学習をとおしてITに関する専門知識やスキルを効率的に身につけられることです。

資格試験は、その分野の専門家が作成しており、実務で必要とされる知識やスキルが問われるように設計されています。

資格取得のための学習をとおして得た知識は、実践で活かせるスキルへとつながり、即戦力として活躍できる人材へと成長できるのです。

キャリアアップの可能性

IT資格を取得すると、専門性を活かしてキャリアアップを目指せる可能性が広がります。

資格は、特定の分野で一定以上の知識とスキルを身につけていることを証明できるため、昇進や昇給の際に有利になるでしょう。実際に、資格取得を昇進の要件としている企業もあります。

また、これまで挑戦できなかった専門性の高い仕事にも、資格を取得することで取り組めるようになり、キャリアの選択肢が大きく広がります。

就職・転職でのアピール

IT業界は人材不足が深刻化しており、企業はすぐに活躍できる即戦力を求めています。しかし、IT業界が未経験の場合、身につけた専門知識やスキルを企業に理解してもらうことは難しいでしょう。

そこで、IT資格を取得することで、身につけた専門知識・スキルを客観的に証明することが重要になります。資格取得は、未経験分野でも積極的にアピールできる強力な武器となり、ほかの応募者との差別化を図れるでしょう。

さらに、企業によっては、資格取得者に対して、選考過程で優遇措置を設けている場合があります。積極的に活用することで、就職・転職活動をより有利に進められます。

IT資格取得のための効果的な学習方法

IT資格の取得を目指す際、自分に合った学習方法を選ぶことはとても重要です。ここでは、代表的な学習方法を3つご紹介します。

なお、学習方法にはそれぞれメリットがあります。ご自身の学習スタイルやライフスタイルに合わせて最適な方法を選びましょう。

スクールに通う

ITスクールに通う最大のメリットは、体系的なカリキュラムで効率的に学習を進められる点です。

経験豊富な講師陣から、実践的な知識やスキルを直接学べます。疑問点はすぐに解消でき、ほかの受講生との交流を通じてモチベーションを維持しやすいのも魅力です。

費用はスクールやコースによって異なります。無料体験レッスンや説明会に参加して、カリキュラム内容や講師の質、サポート体制などを比較検討し、自分に合ったスクールを選びましょう。

オンライン学習サービスを利用する

近年は、オンライン学習サービスを利用してIT資格の取得を目指す人が増えています。オンライン学習サービスには、以下のようなメリットがあります。

メリット 説明
時間や場所を選ばない ・仕事や家事の合間など、スキマ時間を有効活用できる

・早朝や深夜でも、自分の集中しやすい時間に学習できる

低価格で始めやすい スクールに通うよりも低価格で、無料のサービスもある
質の高い教材が充実 ・現場で活躍するエンジニアが作成した実践的な教材など、質の高い教材で学習できる

・動画教材や練習問題など、学習コンテンツも豊富に用意されている

オンライン学習サービスは、忙しい人や自分のペースで学習を進めたい人におすすめです。無料体験や無料期間などを利用して、自分に合ったサービスを見つけてみましょう。

企業研修制度を活用する

会社によっては、社員のスキルアップを支援する研修制度が用意されています。

外部の研修機関と契約して研修を実施している場合や、資格取得のための費用を補助してくれる制度などを活用すれば、費用をおさえながら効率的に学習を進められます。

まずは、会社の研修制度について確認してみてください。会社によってはさまざまな研修制度があるため、制度を積極的に活用してスキルアップを目指しましょう。

まとめ

IT資格の取得はITエンジニアとしての専門性を高め、キャリアアップを目指すうえで非常に有効な手段です。

IT業界は常に進化しており、新しい技術やサービスが次々と登場しているため、ITエンジニアとして活躍し続けるには、常に新しい知識やスキルを身につけることが求められます。

そのため、積極的に資格取得に挑戦し、常に最新の技術トレンドをキャッチアップしていきましょう。

記事監修

小澤 健祐

AINOW編集長 / 生成AI活用普及協会 協議員

「人間とAIが共存する社会をつくる」がビジョン。ディップが運営するAI専門メディア AINOW編集長を務める。書籍「生成AI導入の教科書」。1000本以上のAI関連記事を執筆。一般社団法人生成AI活用普及協会 協議員。その他、AI領域で幅広く活動。生成AI教育事業を展開するCynthialyの顧問、日本最大のAI活用コミュニティ「SHIFT AI」のモデレーター&パートナーインフルエンサー、ディップの生成AI活用推進プロジェクト「dip AI Force」の推進、生成AIとエンターテイメントの融合を進めるAI Booster顧問なども務める。