2025年度リスキリング予算1億円以上の企業は8.5%(パーソルイノベーション『Reskilling Camp』調べ)

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最終更新日:2025.01.09

「2025年度のリスキリング予算500万円以上~1千万円未満が最多!AI活用スキルが3職種でトップに 『Reskilling Camp』企業のリスキリング施策実態調査(2024年12月版)」記事のイメージ図

パーソルイノベーション株式会社『Reskilling Camp』が、全国の企業にお勤めの方660名を対象に実施した「企業におけるリスキリング施策の実態調査」の結果を発表しました。『Reskilling Camp』は本調査を四半期ごとに実施しており、今回が8回目となります。

本調査でのリスキリングの定義は、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」です。

 

調査結果

リスキリング実施率約40% 大企業63.0%、中小企業31.9%

所属企業における「直近1年間のリスキリング施策の実施率」は約40%で、前回調査の結果を維持しています。

企業規模別では、大企業の「実施した」の回答が63.0%と前回調査から0.6ポイント上昇した一方、中小/スタートアップ企業では31.9%(前回34.1%)で、引き続き大企業が先行して取り組んでいる実態が伺えます。

業種別では、製造業の実施率が55.8%と最も高く、情報通信サービス業32.3%、その他39.6%と比較して、半数以上の企業がリスキリング施策を実施していることが分かりました。

「『Reskilling Camp』 企業におけるリスキリング施策の実態調査(2024年12月版)」より引用

 

2025年度に注力・強化したいスキル「AI活用」3職種で1位

所属企業が取り組むリスキリング施策で「重視されるスキル」の上位3位は、1位「データ活用」(36.8%)、2位「セキュリティ」(36.4%)、3位「ITプロジェクトマネジメント」(32.7%)となりました。

企業規模別では結果が異なり、大企業では1位「セキュリティ」(42.0%)、2位「データ活用」(40.6%)、3位「ITプロジェクトマネジメント」、「クラウド活用」(39.9%)に対し、中小/スタートアップ企業では1位「データ活用」(33.1%)、2位「「セキュリティ」(31.4%)、3位「ITプロジェクトマネジメント」(25.6%)となりました。

また、「2025年度に最も注力・強化したいスキル」としては、「ビジネス・BIZ」「バックオフィス」「技術・研究」の3つの職種において、「AI活用(ChatGPT等)」が約30%で1位に挙げられました。AIの活用が職種を問わず重要視されていることが分かります。

「『Reskilling Camp』 企業におけるリスキリング施策の実態調査(2024年12月版)」より引用

企業の71%が「リスキリング施策の効果を実感」

所属企業が取り組むリスキリング施策の成果実感を尋ねたところ、「大きな成果が実感できた」が16.0%(前回13.4%)、「成果を実感できた」が55.0%(前回56.5%)となっています。リスキリング施策の成果を感じている企業は、全体で71%であることが分かりました。

また、2025年度のリスキリング実施意向では、「継続してリスキリング施策の実施計画・意向がある」(22.4%)、「新たにリスキリング施策の実施計画・意向がある」(18.0%)で全体の約40%が実施意向であることが明らかになりました。

業種別では、製造業のリスキリング実施意向が58.4%と、情報通信サービス業の23.8%に対して半数を超える結果となり、リスキリングの実施率同様高い数値となりました。

「『Reskilling Camp』 企業におけるリスキリング施策の実態調査(2024年12月版)」より引用

「『Reskilling Camp』 企業におけるリスキリング施策の実態調査(2024年12月版)」より引用

「『Reskilling Camp』 企業におけるリスキリング施策の実態調査(2024年12月版)」より引用

2025年度のリスキリング予算 500万円~1000万円未満が約40%で最多

2025年度のリスキリング施策の年間予算は、500万円以上~1000万円未満が36.9%と最も多く、次いで500万円未満が18.8%、1000万円以上~3000万円未満が18.1%となっています。一方、年間予算1億円以上の計画をしている企業も8.5%含まれていることが分かりました。

業種別でみると、製造業では500万円以上~1000万円未満が35.2%、1000万円以上~3000万円未満が26.3%と年間予算の中心となっています。一方、通信情報サービス業では、500万円以上~1000万円未満が29.7%、1億円以上が13.5%と、年間予算において業種間で大きな差がみられる結果となりました。

「『Reskilling Camp』 企業におけるリスキリング施策の実態調査(2024年12月版)」より引用

「『Reskilling Camp』 企業におけるリスキリング施策の実態調査(2024年12月版)」より引用

 

業界別リスキリング実施1位は製造業58.4%、通信・情報サービス業は18.6%

リスキリングを実施した業界では、1位「建設・土木・工業・製造業」(43.9%)、2位「通信・情報サービス業」(18.6%)、3位は「サービス業」(12.3%)となりました。

 

※本設問においては、8つの業種カテゴリに中分類(金融業・保険業/建設・土木・工業・製造業/エネルギー・インフラ・運輸業/卸売業・小売業/通信・情報サービス業/医療・福祉業/サービス業/その他)し再集計。

 

【調査概要】

調査手法 ︓ インターネットリサーチ Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でアンケート調査を実施

調査対象 ︓ 全国の企業にお勤めの方

調査期間 ︓ 2024年11月5日(火)~2024年11月9日(土)

対象人数 ︓ 660

企業属性 ︓ ※大企業︓従業員数が300人以上の企業

 

※中小企業とスタートアップ︓従業員数が300人未満で、新規事業開発と成長を経営の主軸に置かない企業と従業員数が300人未満で、新規事業開発と成長を経営の主軸に置く企業。大企業の子会社やグループ会社は含まれない。

※製造業:電子部品・デバイス・電子回路製造業、情報通信機械器具製造業、電気機械器具製造業(上記に含まれないもの)、その他製造業

※通信情報サービス:通信業、情報サービス業、その他の情報通信業

 

<出典>パーソルイノベーション株式会社『Reskilling Camp』